ワドルディ隊員 さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
藤子・F・不二雄の漫画を原作としたOVAその4
このアニメは、藤子・F・不二雄氏の
SF(すこし・ふしぎ)シリーズの一つ
「宇宙船製造法」をベースに制作された作品である。
藤子・F・不二雄ファンならば、既にご存知であろう。
あらすじとしてはこんな感じ。
宇宙船に乗り込んだ八人の若者は、地球から
遥か遠く離れた場所を旅していた。
途中までは順調にうまくいっていたのだが、
ワープ中に事故が発生し、無人の惑星へ墜落する。
機関部に問題はなかったが、機体に亀裂が生じたため
宇宙空間の飛行ができない状態に。
地球に帰る望みも絶たれてしまい、止む無く、
八人はこの星で自給自足の生活を強いられるはめになる。
今後の方針について話し合うが、宇宙船を修理して、地球に
帰ろうと考える小山と、生き延びるために食糧を確保すべきだ
と発言する志貴杜の二人が対立する。
この作品の大きな特徴は、若者たちの
閉鎖空間での苦悩を丁寧に描いている所だ。
最初こそ、団結して新たな生活を始めるが、次第に
疑心暗鬼になり、グループに分かれて反発しはじめるのだ。
それにより、人間関係が大きく変化していく様は見ごたえがある。
これと正反対の結末を迎えた作品であれば
蠅の王を連想した。中盤までの展開が非常に似ているためだ。
個人的には、蠅の王の方が好みではあるが、こういった
ストーリーも悪くないと考えを改めた。
そのため、蠅の王の様な展開でないと困るといった方は
見ないほうがいいと思われる。
個人的には、良作だと思う。