和奏 さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
神作とまでは言わないが傑作
1クールということもあるのでそれだけ内容を圧縮する必要性があるし、急展開になるというのは当然の摂理なので省略。
キャラ:優
ちゃんとストーリーにあったキャラ設定がなされていて観ていてよかった。ただ、さやかがサブヒロインかと思わせておいて最後に何もないというのはどうか。また、キュゥべえの感情を持たない、という設定は作品の評価を上げる大きな要因。
作画:優
クセは強いがそれは世界を表すために不可欠であるし、作品の魅力の一つ。
シナリオ:良
たしかに感動(?)できるストーリー構成とはなっているが、あまりにも典型的すぎて先が読めてしまい惰性になりかねない。そもそも伏線は埋め込むし、視聴者に対してもある程度はわかるようにしなければならないものではあるが、本作品はあからさますぎる。キュゥべえが魔女からなんらかの利益か何かを得ていることは何も考えずに観ていない限りわかるだろう。
ただ、ほむらの時間の巻き戻しによってまどかの魔力が強大なものになり、最後に大きな奇跡が起こせる、というのは非常に論理的であるし、ストーリー展開としては素晴らしいと思う。
エンディング:可
最後の15分は(個人的に)蛇足。もちろん最後15分カット、その直前で終了、などと言われたら☆2レベルに格下げだが。。。
そもそも願い事は「私が……」でなくてもいいのだから、「みんなの希望から生まれた神のような存在が過去未来全ての魔法少女が魔女になる前に救いを差し伸べてください」でも別に良くて、必ずしもまどか自身が概念化して救う必要性は存在しない。メインヒロインを消して無駄に涙を誘おうというので興ざめ。そして一番最後のほむらの言葉からまどか自体の存在が空想であるかもしれない(もちろんそうではないだろうが)ことが示唆されていて、いわゆる夢オチ的展開になりうるというのが如何なものかと思う。
エンディングはともかく、全体的に考えさせられるストーリーが繰り広げられているし、登場人物の感情変化も鮮やかに描かれている。見ていて損はない作品だろうと思う。