頑張って見る蔵 さんの感想・評価
3.7
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
空っぽの器になってしまった男二人の自我を探す物語
―最終話まで視聴済―
年齢以上に老け込んで見える犬屋敷一郎が主人公。
会社の中でも家庭の中でもパットせず疎まれていた主人公。ある時、末期がんが見つかりそのことを家族に打ち明けようとするがそれができず公園でたそがれていると。なんと宇宙人のUFOがぶつかって彼は機械に改造されてしまう。
そして、同じところに居合わせた高校生・獅子神ヒロも同じく改造される。
自分自身が人間ではなくなったことを知った二人は、自分の生を証明するため違った方法で人々、世界につながりを求めていく。
{netabare}
ヒーローがさえないおっさんという異色の作品。
犬屋敷の、機械音痴だったりするところやいたるところの冴えなさがところどころ笑いどころになっていてよかった。
また、テロの要素や宮根誠司やドナルド・トランプといった実在の人物や出来事を連想させるような演出は本作品が架空にもかかわらず現実に近く感じる要素の一つであったと思う。
また、本作の悪役ヒロであるが、彼自身も複雑な生い立ちであったり
自分の周りのこと以外はどうだっていいといった危うい考えが私にとってはリアリティを感じた。彼のような考え方を持っている人がいれば、自分が力を持った場合こういう風に使うことは十分考えられると思う。
{/netabare}
全体を通じて、リアルSFといった趣であった。
グロ描写が多めであるので、耐性がないと視聴が厳しいと感じる。
戦うおっさんが気になる方はぜひ視聴をお勧めしたい