DEIMOS さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
バブルが生み出した不朽の名作。
エロとハードボイルドを掛け合わせた大人気キャラ・冴羽遼をお茶の間に定着させた名作。2期は、1年半にわたって放送された、シリーズ最長作品。結果、オリジナルストーリーが多く、原作から入った人には不評のようだが、そのような原作厨の意見は脇に置いておこう。むしろ、アニメから入った人にとっては、これぞシティーハンターという強烈な印象を持つ。
1期と違い、ギャグ多めの単発ライトな話が多い。それでいて、5回に1回程度のペースで、ストーリーの本質と関わるシリアス回が入る。このバランスがずっと見ていたい心地よさを生み出す。槇村の麻薬捜査回、香の姉の回、遼の過去が語られるブラッディマリーの回、海坊主のパートナーが現れる回などが要所。
見所は、視聴者に媚びない声優の色気ある演技と、1期から進化した絶妙に崩す安定の作画。そして、音出しの美しい静止画からエンディングに入る演出。このような「雰囲気のある」アニメは今は滅多に見れない。そして、古くない。時代は、30年前のバブル真っ只中。豊富に製作資金があった時代だからこそ、できた芸当か(とはいえ、あのレベルの作画を数人の原画マンで回せるものか?)。30年前のトレンディドラマは痛くて目を当てられたものじゃないが、このアニメに出てくる女性キャラは今見ても非常に魅力的(特に冴子は異常な色気)だから不思議だ。もしかしたら、日本は、あの頃から停滞したままなのかもしれない。
良いものはいつ見ても良い、そう思わせてくれる不朽の名作だ。