Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
アメリカ発の躍動感溢れるアニメ…
この作品はあにこれで懇意にさせて頂いている方が絶賛していたので視聴できるのを楽しみにしていました。
今回日本で放送されたこの作品は、Volume 1からVolume 3までの日本語吹き替え版を特別編集したバージョンなのだそうです。
実際にはVolume 1が全16話、Volume 2とVolume 3がそれぞれ全13話で構成されているので、この作品を見て気に入ったら更に深掘りすると、この世界観をより一層満喫できるのだと思います。
この作品を楽しめるかどうかは、作画に抵抗を感じるかどうか…で決まるような気がします。
日本で制作される殆どの作品の作画レベルは世界トップレベルと言っても過言ではないと思っています。
それは3DCGの作品も然り…
でも、この作品は日本のそれらと比較すると、作画にはどうしても見劣りを感じてしまいます。
この作品の作風に対峙する日本の作品といえば、例えば蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-などになる訳ですが、やはり作画の質が根本から違うように思えてなりません。
それじゃ、この作品は日本のアニメ作品より見劣りしているのか…と問われると答えは「No」です。
きっとこの作品が追及しているのは「これまで見た事の無いような躍動感」だったのではないでしょうか。
限りあるリソースは全て躍動感に突っ込む…
多少作画がぶれようが何をしようが躊躇なく躍動感の道を突き進んだらこんな感じの作品になりました…
という雰囲気がそこらじゅうからプンプンする気がします。
だからこの作品の躍動感…静から動への移り変わりの瞬間が堪らなく格好良いんです。
そして激しい敵とのバトルにおいても時折スローモーションのコマを織り込みながら「どうしたらキャラに徹底した躍動感を与えられるか」という問いに対する一つの答えがこの作品なんじゃないかと思いました。
それと日常パート…日本の作品との質感は否が応でも感じられましたが、その点をうまくフォローしているのが各キャラを演じている声優さんです。
ルビー・ローズ(CV:はやみん)
ワイス・シュニー(CV:日笠陽子さん)
ブレイク・ベラドンナ(CV:嶋村侑さん)
ヤン・シャオロン(CV:小清水亜美さん)
チーム「ルビー」はこの4名で構成されていますが、この旬で脂の乗った演技をする4人が組んだらどうなるか…もう考えなくても分かると思います。
キャラに声優が命を吹き込む…
それは吹き込む声優さんによってキャラは十人十色表情を見せてくれる訳ですが、この作品も声優さんによる恩恵を最大限に受けていると実感しました。
だって、声優さんの演技によってキャラの表情が視覚以上に豊かさを感じる事ができましたから…
一方、物語の方ですが、グリムという悪しき存在に人々が悩まされている中、グリムを倒すハンターに憧れた主人公のルビー・ローズがハンター養成所であるビーコンアカデミーに入学し、そこでチームメイトであるワイス、ブレイク、ヤンと出会うところから始まります。
様々なピンチ…時にはグリムであったり反対分子であったりとルビーたちの前に立ちはだかる障壁は手を変え品を変え次々と現れます。
この物語ではそんなピンチを乗り越えながら成長する彼女たちの雄姿が描かれているのですが…
物語はそんなただ甘いだけの作品ではありませんでした。
チーム「ルビー」の存在そのものを揺るがすような一大事にルビーたちは巻き込まれていきます。
背中を向けたら即敗北…即ち死が待ち受ける状況のなか、彼女たちは何を選択していくのか…
作画とアメリカンテイストなノリに慣れたら、あとは思い切りこの作品を楽しむだけ…
待ち受ける危機的状況にルビーたちはどう対峙するのか…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
作品の中でいくつかの主題歌が流れましたが、個人的に一番好きだったのは
Volume 2の「Time To Say Goodbye」です。
この曲調は間違いなくこの作品の躍動感を助長していたと思います。
1クール全13話の物語でした。
この作品の世界観に触れて…感じるには十分過ぎるくらいボリュームのある作品だったと思います。
現在Volume 5が放送されているようです。
いつか時間を取ってしっかりと視聴したい作品になりました。