クロシバ710 さんの感想・評価
2.0
物語 : 1.0
作画 : 4.0
声優 : 1.0
音楽 : 1.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
美大の卒展のような作品
一言で言えば、製作者たちが、身内だけで楽しんだ
一人よがりな作品。
作品の90%を、宇宙ロケットのデザインやメカニックを、
忠実に描写することに注ぎこみ、
物語や、登場人物の背景をおろそかにした、駄作。
日本のアニメ界やアニメ・ファンの間には、
たとえ、ストーリーのない作品でも、
崩落していくビルのコンクリートのかけらが1つ1つ丁寧に描かれていたり、
飛行機のエンジンの部品が細かく描写されているだけで、
高い評価になる、そんな土壌があるのではないか。
ふと、そんな事を考えた。
この作品の、細い物語の糸、
主人公が彼女によって成長させられること、
プロメテウスの火のような話、
2つの国の間の、戦争と貧困、
どうして、それらを繋げて大きな物語の流れを構築しなかったのだろう?
庵野さんが関わった作品なので、興味深く観賞したけど、
彼も若い頃はこの程度だったか、と少し安心した。
または、周りのメカニック・マニアの勢力が強すぎて、
彼のしたい事が出来なかったのかも。