明日は明日の風 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ネトゲから始まる大人のピュアな恋の物語…トレンディドラマを思い起こす良作
【4話まで】
この作品を見ようと思ったきっかけ、それは「能登ちゃん」だから。この声が主人公の作品なら何がなんでも見なくては…そんな簡単な理由です。しかも、相手になるのが櫻井さんと来たら、けっこうドラマ系なのでは?と感じて視聴開始。
ネトゲ…というと「嫁」が真っ先に浮かんできますが、あれとは方向性がまるで違います。一人の女性の人生と恋愛模様がやんわりと描かれる自分好みの作品のようです。
盛岡森子、通称もりもりちゃん。三十路の独身、会社に押し潰されてドロップアウト。そんな彼女がネトゲとリアルに出会う人々を通してどう変わっていくのか、また、彼女を巡って男たちがどのように歩んでいくのか、展開がとても面白いです。原作がけっこう厳しいとのこと、終いまできっちりとはいかないにしても、楽しもうと思います。
にしても、やっぱり能登ちゃんの声が良いのです。あの声で、電話向こうで涙声なんて…こちらも泣ける。
【最終回を終えて】
中盤から後半は完全に「懐かしきトレンディドラマ」化してしまいました。好きなんですけどね。すれ違いや、違う男に誘われたり、気にしすぎて追いかけたり、女性が思い切りイメチェンしたり、雨で家に連れてきたり、もうね、あの頃見まくったドラマのシーンをいっぱい思い出しましたし、大人のピュアな恋にキュンキュンしました。
この作品でもっともよかったのは能登ちゃんと櫻井さんの演技力。この二人だからこそ良い感じに仕上がったのだろうし、この二人をあてたのは大正解だと思います。本当に二人のピュアな感じが伝わりました。あとは{netabare}ラストのシーンで林とリリィが二人とすれ違うところがとても良かったです。なぜか思わず泣きそうになりました。リリィの上田さんも良かった、本当に可愛い声です。{/netabare}
ただ残念と言わざるを得ないところも。やっぱり短すぎです。10話のなかで二人をどう繋いでいくのかが大事だったため、周りのキャラを生かしきれずでした。ネトゲ内の仲間たちがリアではどうなのかが中途半端でしたし、もっとリアで絡むことになれば二人の心をもっと深く繋いでくれたでしょう。あと、もりもりちゃんがドロップアウトするまでの課程と立ち直りが希薄です。もりもりちゃんの魅力を伝えるには絶対に必要だったと思います。難癖に思えるかもしれませんが、良い作品だっただけに、思うことは多くなりました。
大人のピュアな恋を描いた作品。ラブコメ好きな人にお薦めしたい作品です。