VROXF44588 さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
理性終了の世界とイカサマVSイカレな熱いゲーム対決アニメ
1.迫力のある表情筋の描写。
2.理性の吹き飛んだ世界感。
3.わかりやすい感情露出。
4.様々な種類のイカレキャラを堪能できる。
5.理性的な思考と反理性的な思考がちゃんと表現できている。
笑って人を踏みにじるような、残酷で冒涜的なものを善しと立てるストーリーは、個人的に避ける類なのですが
この作品は、こんな私でも引き込まれて全話観てしまいました。
わかりやすい土台に、感情表現と、ゲームルールの上から練られたイカサマ、それに対する狂人っぷり。
手に汗握る展開がたくさんありました。
なによりも、イカレキャラの中の理性的な面がしっかり表現できていたため、こういった作品にありがちな、反理性が一人走りしていく感じが少なかったところです。
個人的に(あくまで個人的にです)合わなかった点は(不愉快を与えてしまう恐れがありますので伏せます…)
{netabare}
1.ご都合威圧が多い。
とりあえず偉い人が睨みつけて、口汚く威圧したら場が整うといった寸法は、この手の作品のお決まりな気がします。
子供っぽいというか…キャラが浅く見えるというか…。
シチュエーションにもよりますが、こればっかりは個人的にとても苦手です。
2.生徒が学校の統治権を持っている。
生徒が学校を運営していたり、支配している作品は多々ありますが、やはりこのシステムは苦手で、ちょっと息苦しかったです。
なぜ嫌いなのかを語ると、もっと長文になってしまうため省きます。
とはいえ、このシリーズは、イカレた世界のイメージでしたので、そこまで苦ではありませんでした。
3.アニメ的な肉体的苦痛の緩和化
すっごく気になったのですが、特に自分の爪を自分で噛んで、一気に全部剥ぎ取るシーンです。
両手の爪を口で噛んで一気に全部ですよ?正気とか狂気そういうの以前に、神業に近しい自虐技を見た気がします(物理的な意味で)。
なにより、めちゃんこ簡単にあっさりやってのけましたが、どえらい覚悟があったのでしょうね。
しかし、指先に自傷癖がある人でも、拷問訓練を受けた軍人でも、悶絶して喋れなくなるレベルの激痛に見舞われるはずなのですが、その後、何事もなかったかのように淡々と語る彼女の決意演説をポカンと聞いていました。
残酷な表現を売りにしている面もありますので、あまりリアルにしすぎるのも、どうかとは思いますが…。
精神的な苦痛による演出はとても繊細に描かれているのに、肉体的な痛みによる演出がその逆で、少しギャップに戸惑いました。
{/netabare}
とにかく、総合的にドキドキを切らすことなく観ることができて面白かったです。
人を選ぶ作品だと思いますが、頭脳戦が光るようなイカサマゲーム系が好きな方。
特に残酷だったり冒涜的なシーンが好きな方、感情露出が激しい感じのアニメをお探しの方や、単純にM目な男性にオススメできそうです。