lVosh1 さんの感想・評価
2.2
物語 : 1.0
作画 : 2.5
声優 : 3.5
音楽 : 2.5
キャラ : 1.5
状態:観終わった
新しいアニメのありかた
月日が流れるのは早いもんで、11話ショックから約1年が経過しましたが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。
無事(?)、12話までの放送を終え、円盤も発売された「異世界はスマートフォンとともに。」ですが、少々納得できないというか、疑問に残ることが一つあります。
それは円盤の売れ行きについてです。
第一巻の売り上げが約1300枚だったでしょうか、詳しい数字は忘れましたが、取り敢えず4桁いったのはハッキリと覚えています。
ぶっちゃけ、放送終了時点では3桁は間違いないと思っていましたが、この数字です。
あまりに驚いたので、一体何が起きたのか、個人的に考察してみることにします。
まず、個人的な感想として、この作品単体では面白くなかったです。
一言で纏めるなら全てがペラい。
何も苦労せずしてチート能力を手に入れ、何の障害もなく敵を圧殺し、特にこれといって内容があんまないストーリーがスピーディーに進む。
極め付けが人間関係(主に女性キャラ)です。
一回助けられただけで墜ちるわ、何処の馬の骨かも分かんない奴を王宮に入れるわ、でもう…めちゃくちゃ。
突っ込みどころ多すぎて書ききれませんが、とにかく、人間同士の関係が薄いのが何より気に入りませんでした。自分からすれば、あの程度の関わりだと登場人物が皆、主人公に利用されている駒にしか見えませんね。はい。
感想(ほぼ文句に近い)をつらつら並べさせてもらいましたが、私はこの作品をつまらないと感じていることが分かって頂ければ結構です。
ここまでは普通の感想。通常のアニメであればこれ以上書くことはないのですが…イセスマは一味違う。
ことは3話まで遡ります。
ネタバレはしたくないので経緯は割愛しますが、主人公のある発言が注目を集めました。
「まるで将棋だな」という発言です。
ネタバレせず簡潔に言うならば、全然将棋に似ていないものに対して主人公が抱いた感想がそれでした。詳細が知りたい人はネタバレ覚悟でグーグル先生に聞いてみて下さい。
それで一部の視聴者が…「は?」ってなった訳です。
これを機にニコニコ動画が沸騰し始め、4話のコメント数は五万をを超える小規模な祭り状態。ほとんどのコメントが「まるで将棋だな」と「は?」でしたけど笑笑
ここで重要なのは、イセスマの違う楽しみ方も生まれたということです。
作品の好き嫌い関わらず、コメントありきで楽しみ、共感する、また、イセスマ特有の突っ込みどころにはコメントで対抗し、ニコ動の視聴者を楽しませる。
何が言いたいのか。
つまり、本編を普通に視聴してつまらないと感じた人がニコニコ動画では面白く感じる現象が発生した訳です。
前例がないわけではないそうですが、ここまでコメントが光るアニメはなかなかありません。せいぜいワルブレくらいでしょうか…?基本、ニコニコ動画で配信されるアニメはほとんどコメントなしでもみれてしまいますから…個人的には特例ですね。
そうしてイセスマは少しばかり話題になりました。
まさかここまでが序の口だったとはさすがに予想できず…
少し下火になって迎えた11話。
いつも通り自分もニコニコ動画で視聴していました。
しかし…内容が凄いのなんの。なんかもうめちゃくちゃ過ぎて突っ込むのmp疲れる有様。あれは正直コメントありでもきつい。
そんな感想を抱いていると同時にニコニコの視聴者も再沸騰。コメント数はみるみる増え、一週間の間に10万コメント達成の偉業()を成し遂げます。
そして何よりすごいのがtwitterにトレンド入りしたこと。
おまけに「イセスマ」っていうワードじゃなくて「異世界スマホ11話」なんて限定されたワードでのトレンドイン。どれだけのショックだったかが伺うことができます。
ニコニコ動画にはパロディ(?)作品も登場し、本編のコメントに入り込んでくるほど話題になりました。
まあそんなこんなで今度は割と大規模な祭りが起きたわけです。
色々なことがありましたが、放送終了を迎えました。
話題性だけならあの夏一番といっても過言ではないですが、何せ内容が少々厳しいので、円盤はほとんど売れないだろうと踏んでいました。
ところがどっこい、まさかの4桁。
唖然。まさに唖然でした。
どうしてイセスマはある程度の数字を残すことが出来たのか。
個人的に考えた要因は二つ。
一つはただ単にこのような異世界俺tueeeハーレムの需要が高いということ。近年の異世界転生作品のアニメ化増加を見ればお分かりか思いますが、実際、このような作品が世間に受けているというのはまぎれもない事実で、その煽りをこのイセスマも受けていると考えるのが妥当だと思います。
二つ目は話題性にあったと思います。悪い意味で話題になっていたとしても「逆にどんなものか見てみたい」という興味を惹くことになり、視聴者増加に繋がっていたのかもしれません。そして、その中からこの作品を気に入った人が一人や二人出てもなんらおかしいことではないかと。
いい意味でも悪い意味でも話題性があるだけでも数字に影響してくる可能性は大いにあると思います。世の中色々な価値観を持つ人がたくさんいますから。
そんなこんなでクソ真面目に考察してみました、クソ…あっ違う、どうしてイセスマが批判ばかりで売れないかと思いきや円盤では多少数字を残したのか。
結局売れれば勝ちの世界ですから、手法を選びさえしなければこんな方法で売れることを意図する、しないに関わらず教えてくれた作品だと私は思いました。
稚拙な文章で失礼しました。