まりす さんの感想・評価
2.6
物語 : 2.0
作画 : 3.0
声優 : 2.5
音楽 : 3.0
キャラ : 2.5
状態:観終わった
子役時代の吉岡茉祐とおばけの扱い
29分の単発アニメ。
主人公たちは小学5年生の11歳。
声優は劇団所属の子役4名を起用。
その内一人は「Wake Up, Girls!」の主人公島田真夢を演じている
吉岡茉祐さんです。
これは2006年の作品ですから当人が11歳のときか…
少年少女らしい演技をしている他3名と比べて
吉岡さんだけダントツに上手い。当時から片鱗見せすぎでしょう。
子供向けの作品だけあって、「おばけ」が話の中心に据えられている。
お化け、恐竜、宇宙。 子供は大好きですね。
が、この作品。話の構成が子供っぽすぎて大人はなかなか観ていられない。
それでも大人視線でラストシーンを観ると…
{netabare}
「おばけ」が見えることを信じてもらえず オカルト少年呼ばわりされて来た
トラウマから、いつしかおばけが見えなくなったミキオ。
ところが「おばけが見える」と言うハルコに触発され、
ミキオは再び見えるようになります。
終盤でミキオは皆の前でハルコに告白しますが、
このあとミキオは「おばけ」を見ることができなくなります。
・・・なんでだ。
ミキオ「ぼくはもう、こどもじゃない!」(ミキオのラストのセリフ)
・・・なんでや!おばけと友達に戻れたのに!
ミキオの成長物語にするために、無理矢理おばけと引き剥がしたように見えます。
{/netabare}
少年少女を声優として起用しているため、声には一定のリアリティがあるものの、
作品全体からは子供向けというより子供騙しの感を得てしまう。
でも、物語の文脈すっ飛ばしてハッピーエンドにするだけでも
子供は喜ぶんだろうなあ…
私は常々、「背景が無いものは一過性に終わる」と思っていますが、
10年以上が経過した今、本作を棚に入れた人がこれだけ少ないということは
そういうことなんでしょう。