蒼い✨️ さんの感想・評価
2.9
物語 : 2.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 1.5
状態:観終わった
SAO1期の復習編。
アニメーション制作:A-1 Pictures
2013年12月31日に放映された第1期総集編+オリジナルパートありの特別編TVアニメ。101分間。
原作は、川原礫によるライトノベルです。
監督は、伊藤智彦。
【概要/あらすじ】
『アインクラッド篇 『ソードアート・オンライン』(2022.11.06- 2024.11.07)』
大勢がVRMMORPGの世界に閉じ込められてデスゲームを強いられ現実では寝たきりの要介護生活になったまま、
ゲームクリアまでの2年間をバーチャル・リアリティ空間で過ごした日々の話。1万人中4千人の死者が出た。
主人公であるキリトはゲーム内で知り合った戦友アスナと固い絆で結ばれた恋人同士になった。
『フェアリィ・ダンス篇 『アルヴヘイム・オンライン』(2025.1)』
SAOをクリアした後もアスナは電脳空間から解放されていなく病院で寝たきり生活。
リアルでも知り合いのエロゲ脳のセクハラメガネに粘着されているアスナの精神はゲーム世界の檻に監禁状態。
セクハラメガネはゲームマスター権限を持っていてゲーム内では無敵でラピュタ王気取り。
ゲーム世界内でセクハラメガネはアスナに対し子供には見せられない18禁行為に及ぼうとしようとするが、
リーファたちの協力を得てNTR現場に辿り着いたキリトに半殺しにされる。
人体実験の悪事が明るみになってセクハラメガネは逮捕。キリトとアスナのイチャラブは現実世界でも解禁された。
事件の被害者のうち、社会人は政府のサポートを得て社会復帰という方向性。
未成年の学生は一箇所に集まって被害者専用の高校に通うという。
そして、(2025.7)
丁度学校にいる時に訪問した役人からの聞き取り調査や、キリトに惚れてる女4人の思い出話という形をとって、
1期の内容が振り返られる。
あと、終盤にゲーム世界にてクエスト消化話あり。
【感想】
世界観や登場人物の思考にモラトリアム肯定感が強い作品。実質的にネトゲ世界に2年間を奪われてたのに、
VRMMORPGライフを肯定的に考えて前と変わらずにエンジョイしてる彼ら彼女ら。思考や感情がリアルじゃないですね。
『名探偵コナン』の少年探偵団が殺人事件に目をキラキラさせて“推理ショーが見られる”と大はしゃぎするのと同じく、
リアルな反応を期待してはダメなのかもしれない。火事が起きたからと火も使い方次第であって火自体には罪はない。
用いる人間が悪いだけ!みたいな感覚なのかもしれない。少なくとも彼らにとっては。
総集編で1期を振り返ってみれば女性キャラ一同が水着姿でサービスしながら、
“キリト君凄い!こんなところに惹かれた!”の繰り返し。
キリトの数少ない友人枠としてエギルとクラインという一応は準レギュラーの男性キャラが出てきているが、
彼らに対する女キャラの感情や反応は事務的なもの以外は存在しないに等しい。
ていうか、碌に会話すら成立してない。女キャラにとってはキリト以外の男は石ころに過ぎないのは相変わらず。
妻帯者のエギルはまだしも、クラインにはお調子者の男って以外に感想も無く友達関係ですら無い気がする。
妹ちゃんは、キリト!キリト!言ってるくせに、妹ちゃんに一途に惚れているメガネ君の扱いが軽い。
フェアリィ・ダンスでキリトが前に進むために必死に頑張って犠牲を払ってまで活躍してた彼のことを、
今回は一言も話題に挙げてないし女性陣はキリト以外の男には無関心か冷たい気がした。
キリトのほうが役人との会話でメガネ君を話題にしている分だけ、まだ思考がまともに見えるかもしれない。
ていうか1期で彼がキリトを助けるためにゲーム内で自爆した後の出番が今のところ無いのが不憫過ぎる。
“好き”の反対は“無関心”なのだろうか?
女性キャラの感謝と好意は全てキリトのもの。クエスト中にピンチになった妹ちゃんが兄・キリトに助けられた時に、
キリトには謝意を示したものの、そのキリトのサポートをして一緒に助けてくれたはずのエギルとクラインには、
一礼もせずに無反応なのも気になった。
恋愛感情がどうこうとか関係なく、人間関係の相関図とか作らずに話を作るタイプだろうか?
女性キャラ同士では会話するがキリト以外の男性キャラは同じ場所にいても相変わらずに彼女らの蚊帳の外にいる。
キリト以外の男性キャラが女性キャラの感情を揺さぶるのは悪事やハラスメント行為で嫌悪される時のみなのである。
他のアニメ作品で、恋愛以外の感情で細やかな人間関係を描いている作品はいくらでもある。
人と人の繋がりの描き方が大味に過ぎて、ほんの少しでも人間関係の機微について練り込んで欲しかった。
総集編なので語る部分は多くはないが、とりあえず見てて思ったことは以上である。
これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。