Keiner さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
1期だけでは評価が難しい
1期で完結した物語として評価するなら、ラストがあまりにご都合主義で、イマイチです。世界観やキャラの設定、勇者システムの設定なども、よくわからないまま終わります。
序盤に結構さりげない伏線を張ってきて、それを回収しないまま中盤で延々と日常回が繰り広げられ、個人的にはもどかしく感じました。日常回もこれといって特徴のない掛け合いばかりで、どちらかと言えばバトルとシリアス展開の方が面白かったので、早く襲撃来ないかな~と、うとうとしながら待つ感じです。もう少し世界観の説明に時間を割いてもよかった気がしますが、ネタバレになってしまうのでしょうか?
終盤の伏線回収とシリアス展開はかなり引き込まれ、この作品の評価がぐっと上がりましたが、ラストは何も解決してないのに全部うまくいってしまい、拍子抜けします。回収されてない伏線や、ラスト周辺で立てられるフラグがあり、それらを回収してもらわないと総合的な評価が付けられません。
この作品の問題は、フラグや伏線があまりにもさりげないので、展開を先読みさせてくれないところです。展開を色々と考えさせてから、それをいい方向に裏切ってくれる作品には名作が多いと思います。しかし、この作品の場合、確かに予想通りになることはないものの、ヒントが少なすぎて、「そうだったのか!」というよりは「へ~そういう感じか」という感想になってしまうので、感動が薄いです。
終盤まで見れば、いろいろと考えられた世界観やキャラ設定であることが分かりますが、そこまで至るのが割と苦行であり、視聴者を面白いところまで引き留める工夫が足りない気がしました。リアルタイムで見ていたら切っていたと思います。
私は何とか最後まで視聴できたので、2期はぜひ見たいと思います。「我慢して最後まで見れば、二期が楽しみになる作品」という、なんとも微妙な評価しか下せません。BGMは世界観にマッチしていて、かつ存在感もあったので、手放しに褒められるところです。