でこぽん さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
人間成長の物語です
これは、古代進の人間成長の物語です。
14万8千光年の旅を通じて、古代進が少しずつ成長してゆく。
そんな物語のような気がします。
これが放送されたのは40年以上前です。
今のアニメに比べると絵はそれほど美しくありませんが、当時としては美しいできでした。
監督は漫画家の松本零士さんです。
松本零士さんは当時、漫画で戦場漫画シリーズを描いておられました。
松本さんの描く漫画は、メカデザインが最高で、しかも登場する女性は神秘的で美しい。そして漫画の最終ページには、必ず松本零士さんの思いが文章として記載されていました。その最終ページの言葉が、何とも言えないほど心を打つのです。
だからヤマトも同じように、毎回最後に考えさせられるものがあったような気がします。
また、音楽は、宮川泰さんです。
彼が作曲された女性のスキャット曲は、まさに宇宙のお葬式のような美しく神秘的で悲しい音色でした。
そして旅立ちの音楽は、わくわく感があり元気が出ます。しかも盛り上がりが最高潮になった直後に一瞬の静寂があり、その後、哀愁を漂わせるメロディへと変わります。
そのときを見計らったように、登場人物の誰かが何気なくつぶやくのです。それが心に響きます。感動を呼ぶのです。
私は今まで、このような音楽を組み合わせた感動の演出を見たことがありませんでした。
宮川さんのつくるBGMがあったればこそ、宇宙戦艦ヤマトはこれほど有名になったのだと思います。