クロシバ710 さんの感想・評価
3.5
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 1.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
浦島太郎!?
中盤までの物語の展開の遅さ、そして、しつこいぐらい現れる回想シーンは許せたけど。
それを、終盤でもやるとは思わなかった。
物語の終盤、ハリーが故郷に戻ってからの回想シーンは、あまりにも長すぎ、物語の流れを完全に切断していた。
それから、ハリーとブランドンがお互いの頭に銃を向け合って、引き金を
半分ぐらい引いたところで終わる結末も、僕には納得できなかった。
なぜなら、その5分ほど前にブランドンはハリーに、
「友達を撃てるわけないだろう。」と告白しているのだ。
この物語をきれいな絵で終わらせたかった、製作者の意図はわからないでもないが、このアニメにふさわしいラストにはとても思えなかった。
なぜ13年後、多分まだ40才すぎぐらいのハリーが、
突然、まるで浦島太郎のように、70歳を超えたような、
おじいさんの作画になってしまったのか?
そして声優まで、おじいさん役の声優に変えてしまったのか?
製作者は、これを、いいアイディアと思ったのか?
僕には、この物語を壊しているようにしか見えなかった・・・
ところで、ブランドン・ヒートについて。
僕にとって、このアニメはブランドンがすべて。
心から愛するマリアを、年老いたビッグ・ダディーに譲ってしまうシーンを
見て、多分、理解出来ない人もいると思う、
また、彼の底が抜けたようなやさしさ、お人よしさ(ビッグ・ダディーからは不器用と言われる)は見方によってはこのアニメからリアリティを
うばっているはずなのだ。
それでも、ブランドンをステレオタイプの殺し屋に変化させず、
理解不能なほどの、やさしさを持ったまま最後まで描きっている事だけで、
このアニメは僕にとって100点です。