二足歩行したくない さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
説明不要で納得でき、細かいところは気にせず楽しめる方向けの作品
本作以前の作品とはつながりのないアナザーガンダムと呼ばれるガンダムの1作目です。
それまでのガンダム作品とは異なり、宇宙世紀という同一の時系列上にはないパラレルワールドとも言うべき時代設定となっています。
今となってはアナザーガンダムも珍しくないのですが、アナザーガンダムの走りということで、放映当時のバッシングは凄まじいものでした。
当時子供には人気でしたが、その経緯から毛嫌いするファンもいるため、Gガンダム好きを公言する場合、注意が必要だと思います。
なお、すべてのガンダム作品を見ているわけではないのですが、私的には現時点で一番好きなガンダム作品です。
スペースコロニー間の戦争に終止符を打つため、各国のコロニーは4年に1度、代表のガンダムを選出し競い合うガンダムファイトを行っていた。
ガンダムファイトの優勝国はコロニー連合の主導権を手に入れることができ、そして優勝者には輝かしいガンダム・ザ・ガンダムの栄誉が与えられる。
そのガンダムファイト13回大会が本作の舞台、主人公はネオジャパンのガンダムファイタードモン・カッシュ。だが、彼の真の目的は優勝とは別のところにあったというのが本作の始まり。
最終的にはデビルガンダムという、馬鹿でかいガンダムの顔面の額のあたりからガンダムの上半身が生え、もののけ姫の腐れ神のような体から触手のようなガンダムを出す、名前の通り悪魔のようなガンダムを倒すのが目的という、本作以前とは明らかに異色といえる内容となっています。
色んな国のガンダムが登場し、基本的に一話完結で戦い合うフォーマットになっています。
コブラに乗ったネオインドのガンダムや、風車の付いたネオオランダのガンダムなど、冗談のようなモビルスーツが多々登場します。
また、とにかく熱いです。
技名を叫ぶ、仲間の友情を叫ぶ、許せなくて叫ぶ、愛の告白も叫ぶ、そして事前の打ち合わせなく合体技を繰り出す、ガンダムというよりも正しくロボットアニメという感じです。
説明不要で納得でき、細かいところは気にせず楽しめる方向けの作品だと思います。
序盤は暗い雰囲気で始まり、設定説明やガンダム以外のモビルスースも登場して、模索している感じがあるのですが、中盤以降は方向性も固まったのか、右肩上がりに面白くなり、ラストはやりきった感がすごいです。
また、基本的には子供向けの作品ですが、全編を通して、意外に人が死にます。
そういったところで、掟破りの作品ですが、若干のガンダムらしさを感じました。
いい意味でロボットアニメです。
ですが、ガンダムじゃなくていいじゃんという意見には反論する言葉がありません。