◇fumi◆ さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ユーフォニアム、チューバ、コントラバス、楽器への愛が試される時 そして素晴らしい受賞です
2016年放送のテレビアニメ 全13話
原作 武田綾乃 監督 石原立也 構成 花田十輝 演出 山田尚子 キャラデザ 池田昌子
音響監督 鶴岡陽太 音楽 松田彬人 制作 京都アニメーション
原作の武田さんは小中学校時代に5年間にわたり吹奏楽部に所属していた経験をもとに13年に小説として発表した。
全国大会に行くか、楽しめればいいか?
1期ではこの問いかけが最大の山場でした。
方向性が定まらずふらふらしていた前半から後半は一気に緊張感が高まり、
統一感の強いリアルな部活ものとして成功を収めた一期を受けての続編です。
原作の部員は81人、相当なマンモスクラブですね。
構成の花田さんは64人に変更(それでも多い)し出来るだけ全員を描くことに苦心したようです。
また、挿絵のない小説が原型のためキャラデザは池田昌子さんがいちから考えたそうです。
エロい制服はもちろん石原オヤジ立也監督の好みです。
演奏は洗足学園音楽大学の1年生によるもので編集加工によりミスやテンポのずれを作ったようです。
吹奏楽経験者には大好評でも、そうでない人には知られざる世界を垣間見る作品という感想ではと思います。
2期ということで脚本も声優もこなれてきたようですが、
久美子(黒沢ともよ)のモノローグがなんかオヤジ臭がキツイ。
萌えアニメとしては一級品でも音楽にかける情熱は2期では後退しているような気がします。
個人的にはもっと楽器への愛情を細やかに描いて欲しかった。
川崎緑輝が街頭演奏でエレべを弾いているシーンが一番ほほえましかったです。たぶん自前。
この作品でユーフォニアムがついに人気楽器の仲間入りを果たしたそうです。
低音楽器に人気があるジャンルは栄える。
このクラブ、人数が多すぎるせいか、クラブ自体が音楽学校と錯覚してしまいます。
これ以上望めない作画、軽快な脚本、秀逸なキャラデザ、リアルな演奏、
日常にも重きを置いた演出、文句なしですが感動はありませんでした。
お気に入りキャラはもちろんコントラバスの川崎緑輝 可愛いです。
18年公開の完全新作2作の監督は順に山田尚子と石原立也です。