まりす さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
二期に寄せて
この路線は大好きだけどこのままだと長続きしない。
そういう印象を受けています。(考察多めです)
昭和のウルトラ怪獣を網羅した怪獣図鑑が少年期の私の宝物でした。
私は直撃世代ではありませんが、そんな理由から大体の昭和ウルトラ怪獣の名前がわかります。
原案の怪獣がパッと思い浮かぶこともあり、
どのキャラがどの怪獣に対応してるのか すぐに判別が付きました。
高まる感情、溢れる喜び。
「覚えててくれてありがとう!」記憶の中の怪獣たちが
あたかもツルの恩返しのように。女の子の姿で画面の中に現れました。
(追記:この表現気持ち悪すぎる)
もう、話もなんかふわふわしてるけど何でもいいや。
EDのドット絵も可愛いや、ふふふ・・・
そんな中、視聴を続けていた私の心に一筋の影が差します。
「ザンドリアス」
・・・お前は誰だ。
子供は分厚い図鑑をどこまで読んだか一々覚えていませんし、
最後まで読む体力もありません。何度も最初から読みます。
図鑑の最後のほうにある「ウルトラマン80」シリーズに
登場するこの怪獣を、私は判別できませんでした。
ティガ以降のシリーズだろう。観てないからわからないや。
勝手にそう思い込んだが最後、私の中でザンドリアスが作品から浮き始めました。
ウルトラ怪獣を擬人化した中にブチ込まれたオリジナルキャラ、みたいな感覚。
背景が見えないんです。
「原作怪獣がわかる」ことがどれだけ重要か。感覚として理解できました。
平成生まれの中にはGODZILLA(2014年)が公開されるまで
「ゴジラ」という怪獣を知らなかった子達がいるんです。
つまり、同様に昭和のウルトラ怪獣を知らない子供が当然居て、
そういう子達がこのアニメを観たときに何を思うんだということです。
もしかして全キャラ浮いて見えるのではなかろうか。
きっとこのアニメに携わってる方たちもウルトラシリーズが
大好きだと思います。
それ故に、我々の感覚でクるものを作っても「我々」にしか流行らない。
その危険性は常に考えておきたい。
ウルトラ怪獣を原案として売っている以上、御本家に繋がる道筋を
示しておいたほうが良いんじゃないかと私は思います。
「是非オリジナルに触れて下さい」と、二次創作をやってる方なんかは
よくこの事を言われます。
何故公式HPでやってるこれをアニメでやらせないんですか円谷プロ。
ウルトラ怪獣がこれからブームになろうがなるまいが、
生涯私は私なりにウルトラ怪獣に触れ合い、楽しんでいくでしょう。
ですが+αの欲を言えば、もっと盛り上がっていって欲しいなとも思います。
一過性のブームではなく、永くウルトラシリーズが親しまれるような
「現象」を世につくる。
そういうことを円谷プロさんとアニメのスタッフさんに期待したいです。
二期も楽しみだね!