まりす さんの感想・評価
3.2
物語 : 3.5
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
いつでも観れる1話完結(家族向け)
富山県は、毎月第3日曜日を「とやま県民家庭の日」としています。
富山県が啓発のために発注したのがこの作品で、
請け負ったのは皆さんお馴染み
富山県南砺市にあります、「P.A.WORKS」さんです。
私は富山県民ですが、ぶっちゃけそんな日があるなんて知りませんでした…
県民なのでちょっと長めのレビューを書いてみます。
まず、本編は30分です。1話完結です。
そして、P.A.WORKS製作。歌はeufonius。
この時点で観てみたくなった方は、Youtubeで公式配信されてますので
まず視聴されてみると良いと思います。
あらすじ云々は省きますが、私はこの作品のお父さんと
マイの物言いに大変リアリティを感じています。
お父さんの提案が押しつけがましいのも、
小2の子供に対して理論的に ものの道理を説くのも実にそれっぽい。
マイがそんな父の言い分に対して気持ちを露わにして反抗するのも
見た記憶がある。 どこで?
・・・あ、これ私のことじゃないか!と。
{netabare}
マイが「お母さんが帰ってこないなら赤ちゃんなんていらない」
という文言を口走ったとき、イライラしてしまった方もいるのでは。
でも、子供ってこういうことを普通に言います。
私も昔、雛祭りでチヤホヤされる妹が憎くて
「ぼくもひな祭りのきれいなお菓子ほしい!」
「妹なんていなければいいのに…」などと口走ったことがあります。
(二人兄妹で妹がいなけりゃ雛祭りやらないだろうがと完全論破されましたが)
{/netabare}
そうしたリアリティの中で マイが自分で考え成長していく話を
中心に据えながらも、光もお兄さんらしく妹を導く。
でも一番成長したのは実はお父さんだと思います。
{netabare}
「土曜の食卓は質素に」「ごはんと味噌汁と漬物だけ」
というルールがありましたが、マイとお兄さんの用意してくれた夕飯は
おかずも取り揃えた「贅沢な」ものでした。
今日が土曜であることに気付いた二人がお父さんの顔を伺うと、
彼は「素晴らしい」と一言。
家族がお互いを思ってやった成果が目の前にある。
形だけのルールから生じたのではない、心から生まれた行為に感動していました。
これからはルールに拘らず、もっと家族に寄り添ったやり方を考えて
くれることでしょう。
{/netabare}
…等々。書いてるうちに大変良いアニメに見えてきました。
児童向けに製作されているようですが、このように大人が見ても
何らか得るところがあります。
まさに家族向け・・・ P.A.WORKSはしっかり仕事を納めていたようです。