空知 さんの感想・評価
3.5
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
どんな実力による戦いであるのか、かつ、その動機が不明で感情移入できませんでした
原作未読。
楽しめたのですが、1期だけだと評価のしようがない感じがしますので、少しだけ厳しめなレビューになります。好きな方には申し訳ありません。(ただ、嫌いな作品にはレビューしない方針ですので、興味を持った作品です)
録画しておいて一気見だったので、サバイバル部分のルールも一時停止で確認しながら観ましたので理解できましたし、なかなか面白かったです。
ルール説明がウザイ、サバイバルでありがちな人間同士の争いでイヤになった人もいるかもしれません。(僕は、ディスカバリーチャンネルで、"The Island" という無人島置いてけぼりサバイバル番組を観るので、人間同士の感情むき出しの醜い争いには考えるところあって興味を持っています。)
さて、作品自体ですが、ちょっと引っかかったのが、学習成果への報酬としてポイント制度です。
ここの学生、行動原理が全てポイントとして幾らもらえるか、失うかになってしまっており、なんか違和感を感じてしまいました。エリートなら成績で競い合って欲しいな。
Dクラスの生徒がAクラスへ上がるのが行動目標というより、ポイントを得ることが最優先事項になっています。変な学校ですね。
(一人だけ、個人的理由により、純粋にAクラスに上がることを目標にしている女子がいますが。)
また、人間の能力にはたくさんのありますが、学力、思考力、行動力等々。これは個人としての能力。プラス、特に日本では、集団内における協調性やルールを守ることや道徳も重視されます。
「実力至上主義」でしたら、個人同士が能力を競い合うことであって、
なぜ一人の失敗をクラス全体で連帯責任を負わなくちゃいけないのか?
これでは、日本的な協調性を重んずる教育目標を持った教育機関ということになってしまいます。
という疑問が最後までつきまといました。
「バカとテストと召喚獣」ならテストでの戦いによる下克上ですが、
本作は動機があいまいなため、感情移入できなかったというのが素直な感想です。
生徒会を巡る争いもあるようで、これが生徒間の火種にもなっているようです。しかし、こちらも謎のまま。
原作を読んだらもっと面白いのかもしれませんが、登場人物の中に引いてしまうほどの二重人格者がいて心が寒々としてしまったりなど、観た後の爽快感がありませんでした。
1期だけでは謎も多く、正当に評価できない作品なのでしょう。
{netabare}
綾小路自身が最終話で、冷めた目で「全ての人間は道具でしかない」と言い放ったあたりは、天才というよりサイコパスだなと感じてしまいました。
個人的にはこの発言によって、この主人公の性格では今後も期待できないかなとも思いました。
また感情をほとんど表さない部分も不気味です。
父親との関係や、茶柱先生にも何かありそうですし、2期がなければ話がよく分からないのだろうと思います。
{/netabare}
佐倉だけが心の救いでした(笑)。
ZAQのOP『カーストルーム』良かったです。