えたんだーる さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
お仕事シリーズというか、アニメ業界あれこれ。
*あるベスト10に入れようと思い、レビューを書いていないことに気づき今頃レビューを書いています…。
オリジナルTVシリーズ。P.A.WORKSで『花咲くいろは』に続く「お仕事シリーズ」とされる作品。
「どんどんドーナツどーんといこう!」や「万策尽きた」、あるいは「~なんだよね、変な話。」の出典作品としても知られていますね。(「変な話」の方は、これが出典というよりは実在モデルがいるのかもしれませんが。)
知名度はかなり高く、「アニメが好き」と公言していて本作品を観ていないと「観てないの?」と驚かれかねないところまで来ているような気がしますがいかがでしょうか?
シリーズ前作『花咲くいろは』の東京を遠く離れた旅館と違い、今回は都内にあるアニメーション制作会社が舞台となります。主人公も仲居をしながら高校にも通う前作とは異なり、宮森あおい(通称:「みゃーもり」)はガチの社会人です。
2クール(全24話)作品で、1~12話では武蔵野アニメーションが『えくそだすっ!』を制作、13~24話では『第三飛行少女隊』を制作することがストーリーの軸となります。
本作は武蔵野アニメーションにおけるアニメーション制作を通して、アニメ業界に関するお仕事いろいろを描く「エンターテインメント作品」となっています。フィクションなので誇張などもあるはずなのですが、視聴者は業界の裏側を覗いたような気分になれて面白いというわけですね。
フィクションなので実名は出さないものの、作中では「あの作品のことだよね」とわかるような架空のアニメ作品とかも出てきて、そのあたりも楽しいです。ちなみに『山ハリネズミアンデスチャッキー』の元ネタは『山ネズミロッキーチャック』ですね。その他、イデオンやマクロスっぽい話とかドラえもんとかガンダムとか……、まあ探してみてください。
みゃーもり以外にメインキャラ4人がいます。みゃーもりを含めたこの5人は同郷で同じ高校のアニメーション同好会出身で、高校在学中に自主製作アニメ『神仏混淆 七福神』を作り、文化祭で上映しています。以下、メインキャラクター(役職などはストーリー開始当時、途中で変わる人がいます)です。
宮森あおい(みやもり あおい):
武蔵野アニメーション所属のアニメーション制作進行(入社1年目)。同好会の仲間からは「おいちゃん」、「おいちゃん先輩」と呼ばれる。
安原絵麻(やすはら えま):
武蔵野アニメーション所属のアニメーター(原画担当)。自主製作アニメでも作画担当。みゃーもりとは同学年。呼び名は名前そのままの「えまちゃん」、「えま先輩」。
坂木しずか(さかき しずか):
新人声優。声優だけでは生計が立てられず、居酒屋の店員などアルバイトもしている。みゃーもりとは同学年。同好会の仲間からは「ずかちゃん」、「ずか先輩」と呼ばれる。
藤堂美沙(とうどう みさ):
3Dクリエイター。自主製作アニメ時代では作画担当。工業用の3Dモデリングの仕事をする会社で働いている。みゃーもりの1年後輩。同好会の仲間からは「みーちゃん」、「みーちゃん先輩」と呼ばれる。
今井みどり(いまい みどり):
大学生(文学部)。脚本家を目指しているものの、具体的にどうすれば脚本家になれるのかを模索中。みゃーもりの2年後輩。同好会の仲間からは「りーちゃん」と呼ばれる。
果たして、アニメーション同好会時代に立てた、「5人が同じ商業アニメーションの制作に関わる」という「ドーナツの誓い」は果たされるのでしょうか…?
おまけ: 1クール目EDでは12話で仕掛けがあったり、2クール目EDでは話数が進むにつれて背景アニメが変化していったりとそのあたりも見逃せませんね。また、作中人物が見せる『頭文字(イニシャル)D』ばりの、ドライビングテクニックも話題になりました。