Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
フルーツ産地の美少女戦士 街を盛り上げる!!
この作品はオリジナルアニメ作品だったみたいですね。
M・A・Oさん、りえしょん、豊田萌絵さんといった旬な声優さんがたくさん登場すると知り視聴を決めた作品です。
この作品はちょっと毛色は違いますが、「普通の女子校生が【ろこどる】やってみた。」のようにご当地を盛り上げようとする作品です。
毛色の違う理由は「ろこどる」が地元アイドル指向であったのに対し、この作品は地域おこしのための「ご当地ヒロイン」を取り上げているところ…
ご当地ヒロインと聞くと、地元の特産品などをイメージアップした女の子を想像しますが、この作品はそれだけじゃありません。
観客が思わず息を呑むようなアクションが次々と繰り出され、派手なアクションと迫力あるステージであればあるほど人気が上がるという構図になっているんです。
そしてそのヒロインの人気は、地元にとどまらず全国区まで広がっていたんです。
地元に昔の活気を…
自分たちが愛するこの場所をもっとたくさんの人に知ってもらいたい…
自分の生まれ育った故郷にこんな思いを馳せるのは当然だと思います。
そんな地元の救世主とも言える存在がご当地ヒロインという訳なのですが、この物語の舞台となる陽菜野市は、流れに乗り遅れ全国で唯一ご当地ヒロンが存在しない場所になってしまっていたのです。
決して地元愛が無い訳じゃありません。
それぞれの思いを胸に秘め、ご当地ヒロインを生み出す「陽菜野市アクションヒロインプロジェクト」が立ち上がり物語が動いていきます。
メンバー探しから始まったこのプロジェクト…
やっぱり一筋縄ではいきませんでした。
普通に考えて人前で何かを披露するって、自分を大勢の人の前に晒すことと同義…だからすごく恥ずかしいと思う人がいても不思議じゃありません。
それに、地元が潤うのは望ましいけれど自分が身を粉にして努力して…それって報われるの?
自分にとって何のメリットがあるの…?
その時間を自分の趣味に費やした方がよっぽど自分のためになる…
だから自ら進んで地元の為に…は所詮きれいごとでしかないんじゃないの…?
確かにそうかもしれません。
もし私がその立場だったら間違いなく躊躇すると思います。
でもこの作品を見て一つ気付いた事があります。
自分の考えは「その程度」でしかなかった、ということ…
一人…そしてまた一人とメンバーが増えていきます。
メンバーに共通していること…覚悟が一線を越えているんです。
だから「自分は誰かのため」にしたことが自分の幸せとして返ってくるんです。
羨ましさを感じるくらい綺麗なスパイラルが描かれ、それが絆に変わっていく。
だからもうちょっと頑張ろうと思う…
今日はできなかった…けれど、明日はできるかもしれないと希望が持てる…
みんなの小さな努力の積み重ねがやがて大きなうねりへと…
こういう関係ってとても素晴らしいと思います。
でも、この作品はそんな順風満帆なモノではありませんでした。
一生懸命になればなるほど大切な場面でミスをしてしまう…
努力すればするほど、大切が手から零れ落ちていく…
こんな気持ち、これまで何度も味わってきた…
だから怖くて前に進めない…
陽菜野市のご当地ヒロイン「チアフルーツ」
彼女たちが苦しむ仲間に下した決断は…?
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
こういう展開…私は大好物でした。
オープニングテーマは、「情熱☆フルーツ」
エンディングテーマは「陽の当たる場所」
チアフルーツのみんなで歌っています。
1クール12話の物語でした。
元気が貰えて心が温まる作品…
こういう作品は1クールに1作は欲しいですね。
しっかり堪能させて頂きました。