「聲の形(アニメ映画)」

総合得点
88.4
感想・評価
1522
棚に入れた
7491
ランキング
115
★★★★★ 4.1 (1522)
物語
4.2
作画
4.3
声優
4.2
音楽
3.9
キャラ
4.1

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Acacia さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

原作のえげつなさを削ぎ落し優しい世界に

原作は更にえげつない表現が多いです。
極力削ぎ落しつつも、原作の大事な部分は
何とか約130分という尺に収められた感じですね。

独り善がりで生き、その部分は方向性が違えど、成長しても変わらない。
難しい手話の習得。170万を学生生活を送りながら貯める。
これをやり遂げただけでも将也の騒動後の高校3年生までの
人生が想像できてしまう。

硝子は自分を苛めていた相手の机を拭く。
将也との再会以降、様々な同世代の男女と繋がり
世界が変わる。そして自分の為に手話を覚え、気にかけて
くれる将也に恋心を持ってしまう。
※硝子にとって、将也は自分を苛めた大勢の内の一人にしか過ぎない。

正直理解できない面も多いと思います。
でもそれが普通です。だって人間なんですから。
それぞれ自分の価値観があって当然です。衝突して当然です。
だからこそ感じます。創作物だけど、絵だけど
「生きている人間を描いている」と

その他、周りにも原作では様々な価値観、事情を持った
登場人物がいますが、映画では、掘り下げは余りありません。
主人公はあくまで、石田将也です。
将也が、聲を受け入れようとするまでの物語です。

手話に関しては方言手話は使わず、割と標準(という表現もおかしいですが)
の手話がメインですね。ここはしょうがないです。

余談ですが、自分も障がいを持った方と仕事で関わらせて
頂く事があるのですが、正直に言ってしまうと、
植野の気持ちも理解できます。仕事ですから。皺寄せが
全部自分に来ることもあるんです。

それでもこの作品はそういった醜い感情を否定していません。
嘘で創られた「優しい世界」だとしても誰だって苛め、
苛められた経験がある筈。事実を突きつけてきます。

大垣に聖地巡礼。映画館に何度も通い今はたまにBDを再生。
すっかりはまってます。お勧めです。

投稿 : 2017/10/11
閲覧 : 421
サンキュー:

24

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