◇fumi◆ さんの感想・評価
4.1
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
スチームバンク世界を舞台にした5人の少女のスパイアクション
2017年放送のオリジナルアニメ 全12話
監督 橘正紀 構成 大河内一楼 音楽 梶原由紀
制作 Studio 3Hz × Actas Inc
舞台は架空の19世紀末のロンドン ジャンルは「スチームバンク」
19世紀末、アルビオン国は王立航空軍「空中艦隊」によりヨーロッパの覇権国家となっていた。
ヨーロッパ全土に及ぶ大帝国に議会共和制を主張する「アイアンサイド党」による革命が起こり、
アルビオン王国とアルビオン共和国に分裂していた。
両国はロンドン市を「ロンドンの壁」で分断し、スパイが暗躍する影の戦争の最前線となっていた。
ロンドンの王国側にあるクイーンズメイフェア校に通う「博物倶楽部」の5人の少女の物語。
この5人の少女は王国側に潜伏する共和国側のスパイだった。
任務の実行と共に5人の少女の過去も描かれて、
複雑な設定と共に難しい物語となっているように感じました。
さらに放送順が時系列に対してシャッフルされているようで理解しづらくなっているようです。
第二話がcase1で10がcase22、11がcase23、12がcase24ですが、
2クールの可能性を考えたら盛り上がるラスト3話を今回放送してしまったため、
残りのcaseは途中の話のOVAというのが正解でしょうね。
可愛いキャラと19世紀ヨーロッパの楽しそうな背景とルパン3世的アクションopで注目されましたが、
複雑な設定と爽快感の無い地味なスパイ物語で期待とは違った人も多かったと思います。
毎回の話はよく練られて面白いんですが、背景の政治情勢の描写が足りず、
ストーリーとの関連性が見えません。
民衆の苦悩があるのかどうかも描かれず、萌えキャラ達の言葉も空しく響きました。
萌えキャラのスパイ活動を楽しんだ人も多かったかもしれませんが、
複雑な世界を設定してあまり説明しないでキャラを自由に動かすという手法が成功したとは思えず、
あまり楽しめませんでした。
本来2クールの物語を抜粋し1クールで放送したのでしょうが、
1周した感想は「きちんと造ってほしかった」と言うことになりました。
アニメとして出来が高いため評価点は低くはありません。
第13話に総集編の「アンジェリポート」と言うのがあり、
これを観た後で再視聴すれば評価が上がるような気もしました。