アトランティス さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
人と人は決して交はらず さりとて生きて認め合ひて
P.A.WORKSのお仕事シリーズ作品。
今回は東京で就職活動に敗れひょんなことから田舎の地域活性化(観光協会)に務めることになった女の子が主人公のお話。
2クール25話構成。
人けがなく、過疎が進む間野山を盛り上げていくため
主人公の木春由乃含め様々な境遇を持つ5人の女の子たちの奮闘劇。
2クール通しての感想は
外から人を呼んで地域興しするってよりはその土地にいる人、
文化を大事にしてどう街を活気付かせていくかって作品だったと思います。
(twitterの自分の呟きより:)
そのため、序盤の撮影回だったりチュパカブラ饅頭だったり
人気バンドの招聘だったり、外的要因を利用した盛り上げは
成功と言える成功の演出がされていません。
むしろ前半の終わりの凛々子ちゃんの龍の唄復活回から
観光協会と商店街の人たちの和解、祭りの再興(って言ってもいいのかあれは…)
までがしっかり描かれているため、最終回の流れも含めそういった方面での
地域重視の内容だったんじゃないかと僕は見ていてそう思いました。
(タブレットを皆に配って地域内での独自ネットワークの構築とかもその例かも)
ですが、かと言って作品自体は重すぎるわけではなく、
だいだいがチュパカブラじっちゃんの暴走の結果なので
どこか「やれやれ…笑」感ありの和やかな雰囲気もありました。
最終回のチュパカブラじっちゃんの台詞である
「異文化を排除することなく、知恵として受け入れ、常に変化し
生き残ろうとする心」はまさに多文化共生のテーマに準ずる所があるかもしれません。
過去に消えてしまった祭りの復活……良いテーマですね。
大学での文化専攻でも学んでいるため、そこは惹きつけられました。
曲を担当したのは
灰と幻想のグリムガルでもお世話になった(K)NoW_Nameさん。
OP、EDもさることながら劇中BGMも良かったです。
P.A.WORKSの他の作品よりかインパクトは薄いですが最終回もウルッと来てしまったし個人的に見て損はない作品だと思います^^