まにわに さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
○○巡り
現実感のない状況とキャラなので、主に言葉遊びのような会話から解釈することになる。
4話あたりから、世界観に慣れてきたせいか、背景を眺めるのに気をとられるようになったこともあり、1回見ただけでは話が理解できなくなった。
1話: {netabare}終末でなくても、遺跡観光なら残骸を見ているようなもの。歴史を肯定するでもなく否定するでもない。やってることは彼女らと同じ。
射撃と射的が符合するし、遺跡巡りの話になるのだろうか。{/netabare}
2話: 不思議な魚
{netabare}現実を記録したのが日記だが、現実の危機で読めない記録が役に立つのかという状況で、現実を助けるのもまた記録だったという話。
その現実があるようなないような挟み方。{/netabare}
3話: {netabare}目的のある男と、目的のない女。
人はいないが人の営みを感じ、また生きようと思う話。{/netabare}
4話: {netabare}チーズが写真を撮る時の合図で、チーズ味を知らないから、チーズ味は写真を撮る合図の味になり、食事で腹を満たすように、写真を撮って何かを満たす話。
と、感化されてなさそうだが、真っ当なあの世体験。中高生の修学旅行か。{/netabare}
5話:
{netabare}乗り物は家ではないというが、旅路は家という。家か家でないかの違いが扉があるかないかなら、旅路の扉は?
初めての音楽、とはいえいつもOPとEDで歌ってるわけだし、歌の後も構成についての自己言及になる。
昼寝はギャンブルの話。魚に無理性を象徴させ、負けたくないのに、自ら食べられに行くみたいなところを表す。悪夢で目が覚めるにしても、かなり嫌な部類の目の覚め方。中空構造?{/netabare}
6話: {netabare}色々な意味でとれそうな内容だが、ひと言で言うと「逆歴史的瞬間」だろうか。{/netabare}
7話: {netabare}迷路の解き方の違い。
チトは右手法で解きそう。ユーリは行き当たりばったりで出口を目指しそう。
命綱の使い方が印象的だったので、食料を命綱に見立てた何かの暗示か。
調理されかけて、調理して、キャラパンとしてやっぱり調理されてたという、微笑ましいオチ。{/netabare}
8話: {netabare}墓は墓と言っているので、記憶のほうを重要視して、記憶で螺旋といえば遺伝子。生存本能と吊り橋効果で、これはラブシーンなのか?{/netabare}
9話: {netabare}機能的で生きているように見えて、でも2人はそれだけでは生きてはおらず、溺れたのを助けたり、配管の間で寄り添って寝たり、同じ想い出を共有していたり。大ロボと小ロボにはそういうのがないから、共存できなかったと感じた。
死を思わせるEDに比して、生きているの間口の広さ。実感できる死として描いたのか、生きているを描いたのか、趣としか言いようがない。{/netabare}
10話: {netabare}女子が直感でペットを飼うのもファンタジー
ヌコを拾うのは、夕日が目に沁みたのが最大の理由になるだろうか。
これだとヌコの素振りと鳴き声がラジオの音と連動したからということになり、走る上で走りながら波長が合ったからと説明できそう。
と同時に、電車で行程の連続性を断ち、エレベーターから放り出されるのを入り口として、破壊と再生の世界が重なるような地に辿り着く、ファンタジー構成も持っている。
これだとヌコが電波を発してラジオで喋っているともとれる。(むしろそのように描かれている){/netabare}
11話: {netabare}なぜこのような世界になったのかに注意を向け、生き残りがいたら過去がわかるという話の流れ。
これを巡りとして見るなら、負の遺産を想起したので、核といえば広島、近くの呉には潜水艦が置いてあるし、だとするとあの回転モニュメントは宮島の鳥居か。
鳥居の前に立つと、だいたいユーリのあんな感じになるし。
宮島は島自体が神だし、鳥居は木製だし……とか考えてみた。{/netabare}
12話: {netabare}卒業アルバムで終末旅行を振り返り、夢と絶望を胸に、現実へと巣立つ。{/netabare}
{netabare}1話で、暗闇を抜けて月明かりに出るのは、暗いが真っ暗ではない彼女らの現状を表しているのかと思った。
意味を失った廃墟。不足した知識。何もないから、2人の挙動や何気ない言葉のやり取りに注意を払う。
暗闇に目が慣れていくうちに徐々に見えてくる輪郭から世界を探るような物語の見方を表していたと、今では思う。
基本2人とも明るいから。{/netabare}