シャベール大佐 さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
とても冒険らしい冒険だけど、面白さはそこそこ
アビスという巨大な未知の縦穴がある世界を舞台に、その底にいるかもしれない母を探して旅に出る少女・リコと、相棒のロボット・レグの冒険を描く、ファンタジー作品。全13話。
まず、なんといっても世界観が良いです。高い山や深い海、極寒の地や遠い宇宙など、未知未踏の場所があれば、どうなっているのか知りたい、行ってみたいと思うのは人間の本能のようで、奥に何があるのかわからない深い穴というのは、それだけで興味をそそります。穴には謎があり、その風景は美しく、不気味で、ときには恐ろしい怪物なども現れたりして、とても王道というか、非常に冒険らしい冒険が描かれています。
ただ、アニメ作品として、観ていて楽しかったかというと正直微妙なところ。序盤から中盤にかけては特に印象に残るような展開はありませんでしたし、リコの浅慮な行動にも好感が持てず、また笑えるような部分もあまりないので、設定の魅力はあっても、面白さとしては、まあ可もなく不可もなし、といった感想でした。唯一、最終回だけは強烈で、涙を誘いましたが、個人的には手放しで褒める気にはなれない系統の話でもありました。
作画は非常に綺麗。音楽も悪くなかったです。声は、ナナチ役の井澤詩織が良かったです。
最後まで観終わっても、物語としてはまだまだ途中の段階なので、続きを観ないことには評価は難しいです。最終回の内容が、本当の意味で感動に繋がるのかは、この先の展開が重要なように感じました。