チョビ0314 さんの感想・評価
3.4
物語 : 2.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
製作者側のエゴが見えました
個人的に結構きびしい感想を書いてありますので、ご理解戴ければと思っています。
友人たちの恋愛模様や高校生ながらの駆け引き、卒業前と卒業後の描写は中々だったし細かな演出も割と良かったです。
例えば「数段抜かしで階段を降りる陽斗に対し一段ずつ確実に降りる瑛太」という感じで階段の降り方だけでスタンスの違いを表現していました。
音楽も全体的に水準が高く、いたずらにBGMを入れずに学校独特の雰囲気を壊さない様にしていたのも好感度が高いです。
ただ受験のシステム等で途中から「ちょっとコレ変じゃない?」という感じになって行きました。
最も気になったのは瑛太の推薦について。
彼は上智っぽいトコの推薦をかなり早い時期に決めてたみたいなんですけど、それはかなりの業績がなきゃダメだと思います。
そして作中のほぼもう合格が決まってる様な会話から推測すると指定校推薦でしょうから、そうなると他の大学は受けられませんので彼は推薦を蹴った事になります。(指定校推薦は学校同士の信用で成り立っている制度)
で、蹴った上で格下の青学(かな)を受けて落ちたけど上智には合格していますよね。
これは指定校推薦だったのならほぼ無理じゃないかなぁ…
あとセンター試験で雪になる可能性があるっていうのは割と常識だと思うし、今の天気予報でそこまで大外れする事はないんじゃないでしょうか。なのに当日が雪で、さも想定外みたいにアワアワしてるのは違和感が大きかったです。
そして最終回、瑛太の行動が不可解すぎました。
落ちて格好悪いから会いたくないのか知りませんが、夏目からのラインでかなり大事な話であると理解したからこそ全力疾走して約束の場所へ向かった筈です。
なのに夏目は来なかった…何かあった可能性もあるでしょうからどうにかして確かめるんじゃないでしょうか。(あっさり友人からの電話で引き返す夏目もおかしい)
で、何もしないままラインも一月スルーする…まともな理由が思い付きません。
それに大学の合否だって調べれば分かるだろうし、仲の良い共通の友人がいるなら普通は伝わる筈ですが、本当に全く知らなかったのなら瑛太は省かれてた可能性も見える気が…う~ん…
夏目にしたって一月もスルーされたらメンタルぼろぼろになりそうです…なのにあっさり許しサプラ~イズ!で告白しようとする…色々合点がいきません…でも本当にムカつきましたのはこの先です。
瑛太の野郎、夏目の告白に呼応して都合良く乗っかった!ふざけるな!告白をなんだと思ってるんだ!どれだけ勇気が必要かは、ずっと告白出来なかった自分が一番分かってる筈だろうに!
返事も来ないまま夏目が一月どんな気持ちでいたのかを理解しようともしないのか考えたくないのかは分からない…だが都合良く沈黙していたのは事実。
そんな彼が自分への気持ちが確定した瞬間に告白チャンスを横取りって、都合が良すぎるし酷いと思いますよ。
正直言って最後の桜を使った演出の為、無理くりキャラの気持ちも舞台の時間も無視したのではないでしょうか。
とある新進気鋭のクリエイターさんが言っていました。
「コレ入れたら面白そうだ。きっとみんな楽しめる筈、と自分の中だけで感じる事は大体不正解」
いくら見せたい場面があっても、そこへ通じる展開に歪みが生じれば全てを歪ませる事に通じます。
せっかく素材はいいし気合い入れて作っていたでしょうに、最後へ向かう程におかしくなって行きました…残念です。
↓1話だけ見た時の感想
本作が始まり学校のシーンへと流れ、ちょっとチャラい三人組が野球をする場面やBGM無しで当たり前の学校の雰囲気を表現しているのが「桐島、部活やめるってよ」っぽいと思いました。
菊池、竜汰、友弘が陽斗を含めた三人組で、女生徒同士の特有の関係性が少し似ているという程度の部分的な類似点で、あくまで雰囲気が似てる感じです。(映画部が写真部って所もかな)
桐島部活だと恋愛はあっても登場人物の相関関係のリアルさと心理描写が主題で、それ故に生々しさもありました。しかしJust Because!では恋愛の方が主題の様ですし、アニメならではの映像表現や演出を駆使し丁寧に描いていってくれると良いですね。
それにしてもBGMを省くだけで生活感がグンと増しますね。
あと、また神奈川なんですね…たまには群馬とか栃木が舞台でも面白いと思います…「お前はまだグンマを知らない」とか(無理か…orz