◇fumi◆ さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
超古代文明の呪われた大穴アビスへの少年少女冒険譚序章
2017年放送のテレビアニメ 全13話
原作 つくしあきひと 監督 小島正幸 構成 倉田英之 制作 キネマシトラス
原作は竹書房のWEBコミック このような本格的人気作品がwebとはいよいよ紙媒体は終わるのでしょうか。
この物語の主役は間違いなく「アビス」と呼ばれる巨大な縦穴。
直径1000mと言うことなので、そんなには広いわけでは無い。
ところが深さ不明、底に行くほど広くなりアビスのある島よりもはるかに広いという設定です。
舞台となるのはファンタジー風世界ですが、アビスの中以外には特別な設定は見当たりません。
アビスは超古代の文明が造った建造物らしく、オーバーテクノロジーの物体が発見されます。
さらに、内部は時間経過が大きく違い、アビスの呪いと呼ばれる人体変化が引き起こされます。
オーバーテクノロジーの盗掘と言うことで、ストロガツキー兄弟のSF小説「路傍のピクニック」を思い出します。
これはタルコフスキーによって映画化され「ストーカー」というタイトルで知った人も多いでしょう。
人間の弱さ、超えられないテクノロジーの恐怖を扱ったと言うことで発想元の一つだと思います。
もう一つのネタ元は、「風の谷のナウシカ」のネタ元ともいわれる、
ブライアンオールディスのSF小説「地球の長い午後」です。
アビスの風景設定、異様な生物相はこの小説及び派生作であるナウシカの影響でしょう。
登場人物は多くなく、主にリコ(12歳の女の子)CV富田美憂とレグCV伊瀬茉莉也(アビスの浅い部分でリコに拾われたロボット)の二人だけで展開する。
後半は大人気のナナチCV井澤詩織(成れ果て)が加わる。
この二人(後半は三人)の大穴アビスの冒険譚と言うことになります。
まあなんといっても「地球の長い午後」をイメージさせるアビス内の光景が見もの。
まさか続編が無いとは考えられないので、近々さらなる驚異の世界を観ることが出来るでしょう。
★2017年11月26日に行われたイベントで続編の制作が告知されました。
続編制作決定PVも公開済み。