明日は明日の風 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
能ある鷹は…系主人公の作品…癖の強い登場人物たちを楽しむ
ランク分けされるクラス、最も下のクラスには這い上がろうとする者、なにも考えずに生きていく者、怯えて生きていく者、そして隠して生きる者。癖のある連中が存在し、上位のクラスにもわんさか存在する。こんな感じの学園ものです。
下地はバカテスと似ているけど、こちらはギャグもラブ要素も一切なし(まぁ一応あるといったらあるような…)。一旦入ってしまえば将来は明るいし、楽な学園生活も送れる…といううわべの設定。Dは学力というより「上位クラスの生徒より決定的に何かが落ちる」というところも擽ります。綾小路、堀北、佐倉、櫛田、須藤を見ていると良くわかります。すると他のクラスメイト、例えば平田や軽井沢はどうして?とか、いろいろ考えを巡らせます。
主人公の綾小路はありきたりの能ある鷹は爪隠すタイプかと思ったら、最終回で深すぎる闇を見せました。いったいどんな闇を抱えているのか気になります。それと櫛田。久しぶりにみた「胸くそ悪くなるヒロインの一人」でした。裏の顔、見事なほど「気持ち悪い」です。
物語は後半のサバイバルがお気に入り。ネタバレするまで推理ものみたいな流れがとても面白い。前半は学園の実体や主要人物たちの背景を丁寧に描いていた感じです。一歩間違えるとつまらない展開になりますが、後半のサバイバルへ繋ぐためにも必要だったように思います。
この作品の肝はなんといっても登場人物の気持ち悪さ(ある意味)にあると思います。綾小路はもちろんのこと、櫛田、龍園、伊吹、一ノ瀬、坂柳、葛城、皆気持ち悪い。実は堀北が最も純なところがまた面白いです。
謎がいっぱい残ったこの作品。続きは原作を読めばいいのでしょうが、ぜひともアニメで見てみたいです。