「新世紀エヴァンゲリオン Air/まごころを、君に(アニメ映画)」

総合得点
83.9
感想・評価
1448
棚に入れた
8433
ランキング
308
★★★★☆ 4.0 (1448)
物語
3.9
作画
4.0
声優
4.1
音楽
4.1
キャラ
4.1

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ネタバレ

じぇりー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 2.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

良くも悪くも安定したエヴァブランドをキープ。

物議を醸した本作のTVシリーズのラスト2話を「やり直した」作品。
よほど視聴者からクレームが殺到したのか、あるいは制作側にも自覚があったのか、25話と26話をリメイクするまでなら、まだ理解はできるのだけど…
映画にしてしまうとは…! 新しく作り直したから~、映画館に足を運んでね♪ とは、何とも大胆な手法である。
これでは、映画に行く場所や時間やお金のないエヴァファンの人たちは完全に放ったらかしなのではないだろうか。

さらに驚いたのは、物語の大部分を解決せずに終えたTV版をやり直した…のだったら、これを見れば納得できるかどうかは人それぞれとしても、ある程度腑に落ちたり、多少スッキリできるような内容に仕上がってたかというと…これまた首を傾げたくなる印象。
確かにTV版に比べればストーリーとしては一応の完結を迎えてはいるようには見える。
とはいえ、やはりどうしてもシンジの精神世界への没入は外せない要素だったのか、TV版と同じく自問自答のシーンが多く見られ、哲学的かつ抽象的で意味深長な長いやり取りの多さに「まだそれやるの…?」と少し呆れてしまった。

映画版ならではでもあるのだろうが、結構グロいシーンや際どいシーンも満載。特にグロはTVシリーズの比ではないので、苦手な方は少し注意が必要。

音楽に関しては、てっきりこちらの方でもテーマ曲として「魂のルフラン」が用いられているだろうと思っていたが、あれは「シト新生」の方だけだったのが少しもったいなく感じる。こちらも良曲なので。
だがあのラストシーンの後にこの曲は流せないだろうから、そこは致し方なしか。

ラストシーンといえば、これにも様々な解釈があるだろうが、{netabare}最後にシンジとアスカだけが残ったような描写から、彼らが新しい世界のアダムとイブになった{/netabare}…ということを意味しているように思えた。
…が、パッと見の印象ではあるし、何より本作もエヴァワールド全開で非常に難解な仕上がりになっているので、個々に見解の相違があって当然に思う。

作品を見終えて、一応TVで感じた消化不良感は多少「補完」された気はするが、前述のようにリメイクとは言っても必ずしも視聴者目線に寄り添った分かりやすいストーリーとは言い難く、良くも悪くもエヴァブランドを維持し続けた作品だなと感じた。

投稿 : 2017/10/04
閲覧 : 369
サンキュー:

7

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