さーける さんの感想・評価
4.9
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
左目の人生
(ご存じの方は少ないかもしれませんが)
本日2月2日は 伝説のパンクロッカー セックスピストルズのベーシスト『シド・ビシャス』の命日です
(カップヌードルのCM曲マイウェイを歌っています)
極度の麻薬摂取により21才という若さで亡くなりました
やりたいことをやった男
パンクの精神
と数々の異名でファンから崇められる人物です
私は『シド&ナンシー』という映画を観て彼に興味を持ったのですが 最後の絶望的な生きざまがこの作品の主人公と少し被ったのと 最後の敵が同名だったので紹介させて頂きました (興味が湧いた方はお調べ下さい)
あくまで私個人の捉え方であり ビバップの作品自体はシドの人生とは真逆で 緻密な計算のもとにパズルを一つ一つ埋めていくような感じで作られています
では少し作品紹介を
舞台は未来の火星や太陽系の星々ですが 街並や社会情勢などは現在と何ら変わり無い描き方をしています(ある意味そこが良かった)
主人公スパイクと相棒のジェット
何とも言えないシブイ男臭さが漂い セリフ 仕草 アクション すべてにおいてカッコイイ!!
職業は賞金稼ぎで一話完結的に賞金首を追いつめていく話が多いですが 第4話から女泥棒のフェイが仲間になり キャラの持ち場ややりとりが定まって 後半に繋がっていくキーとなる内容や人物の話が増えていく構成になっています
(上記でも書いたパズルのように)
補足ですが第2話でコーギー犬のアイン 第9話でハッカー少女のエドが仲間に加わり ハードボイルドな話全体を柔らかくしてくれる役割になっています
この四人(と一匹)のエピソードをしっかりと描ききり 全26話で最後を迎えていく…
というストーリーです
今から14年も前の作品ですが 当時の技術を駆使したと思える映像演出は古さを感じさせない洗練されたオシャレな仕上がりを見せており 画そのものも各所に細かいところまで丁寧に描かれています(例でいうと宇宙での動きなど)
光や影の使い方も抜群で 特に人種を問わず一目で区別がつく人物画は素晴らしいです
それに音楽も素晴らしい
日本ゴールドディスク大賞のアニメーションオブザイヤーを獲得してるほど優れたアルバムで(収益も相当あったみたいです) 特にOP曲のブラス主体のアップテンポなJAZZナンバーが最高にカッコよかったです
各話のサブタイトルも音楽にちなんでいるので よければ目を通してください
総評として
ストーリーは割りとシンプルなのに セリフ一つ一つが意味を持ち 何度見なおしても違う発見が出来ると思われるくらい素晴らしい作品でした
カッコ良さの余韻に浸りながら手記させて頂きました