jolljoll さんの感想・評価
4.4
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
助けてあげたい
死後の世界を描いた物語になります。この世界に生まれる前に見た夢(=死因)から名前を付けられて、オールドホームと呼ばれる施設で自活した生活を送ります。登場人物達は皆、死んだということをはっきりと意識出来てはいません。さまざまなしきたりや習慣に触れながら生活していく内に、徐々に自分達がこの世界にいる意味というのを察していきます。
ストーリーも最初の方は、不思議な世界を舞台にした日常モノといった感じでしたが、最後まで見ると、これは灰羽達が救済されるまでを描いたモノなんだなということが分かりました。泣いてしまいました。
作品の雰囲気としては、外国の絵本や児童文学にありそうな感じです。キャラの勢いだけが先行しているという作品ではなく、色彩、音楽を含めた作品世界の造形が完成された作品です。キャラクター達はその中にマッチしていますが、弱いという訳ではありません。キャラクターの評価が他の項目に比べて若干低いのは、キャラクタ―が世界を造っているというよりかは、世界がキャラクターを造っているというように感じたからです。決して魅力が無いということではありません。
しかし、そう思ってしまうのも、この作品がかなり凝った造りになっているからだと思います。
秋の夜長や梅雨の時期など、気分が内向きの時に鑑賞すれば、不思議と晴れやかな気分になれると思います。