おぬごん さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
前半:ニチアサかEテレでやっては? 後半:あっ…(察し)
竹書房のWEBコミックが原作
「アビス」「奈落」と呼ばれる巨大な穴(ダンジョン)がある世界で、穴の底で待つ母のため冒険に身を投じる少女と少年(?)の物語
ベテランの小島監督&構成倉田英之のコンビ、キャラデザはProducton I.G.の重鎮・黄瀬和哉、モンスターデザインは吉成兄と、アニヲタが涎を垂らしそうな豪華スタッフです
タイトルにも書きましたが、物語は前半と後半で全くもって毛色が違いましたね
前半は比較的ほのぼのとした雰囲気で、冒険のワクワク感が強く出ていて(レグのちんちんネタも多かったりして)子供向けな雰囲気さえありました
小島監督がEテレの子供向けアニメをかなり担当されてた方なので、意図的だったのかもしれませんね
もちろんその中でも冒険の厳しさを示唆する描写はたくさんあったんですけど、この段階ではピンチもさほどなく、緊張感もあまりありませんでした
ところが階層を下っていくにつれ、冒険も明かされる真実もどんどんハードに!
特に第4層到達後の展開は大人でも目を背けたくなるようなもので…冒険の厳しさを否が応でも感じさせられました
これは絶対ニチアサじゃ流せませんね…15年前の夕方アニメでも無理そう…
前半から後半への緩急、次回への引き、謎を出し惜しみせず明かしていくテンポの良さと、視聴者を引き込む力を持った作品だったと思います
作画は可愛いキャラと、リアルさとファンタジー感が溶け合わさった背景・小物の調和が素晴らしかったですね
1時間構成の最終回まで全く息切れせず安定していたのも特筆すべきかと思います
声優では伊瀬茉莉也、井澤詩織、豊崎愛生、喜多村英梨といった今や中堅どころになった女性声優の演技が光りました
全員普段演じてるような役どころとは違う声色で、特に愛生さん以外の3人は演技的な見せ場もあり、見応えがありました
というかキタエリと愛生さんはすっかり演技派・便利屋のポジションにハマりましたよね
何だかちょっと感慨深いです
同じ夏アニメのプリンセス・プリンシパルと並び、豪華スタッフがその力を遺憾なく発揮した素晴らしい作品だったと思います
余談
最終回終盤、それまでの張り詰めた展開から久々にレグの思春期&ちんちんネタが来た時は謎の安心感がありました
…が…薄い本が厚くなりそうですねww