kku さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 3.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
やわらかい気持ちになれます
1週間で友達に関する記憶がリセットされる女の子の話
女の子中心にストーリーは展開しますが、主人公である男の子がヒロインと友達になりたい、でもその設定に悪戦苦闘して周囲を巻き込んで・・・。
原作が4コマ+ストーリーだったせいかとにかくテンポがよく、シーン毎に「オチ」で微笑ましかったり、逆にシリアスなシーンはじっくり見せたりとメリハリが効いています。
そのせいかすぐに引き込まれる内容でした。
撮影でホワイト加工してるのは原作のイメージを大事にしたからでしょうか?とても作品の内容と合ってる気がしました
キャラクターはヒロインに目がいきがちですが、私は主人公の男の子のほうに目がいきました。とにかくかわいい。この子をみてるだけでも癒されます。うぶでまっすぐで誰にも優しく、うじうじしてて少し天然入ってて不器用で素直に「うれしい」とよく相手に気持ちを伝えます。
ですが恋については高校生なのに小学生みたいなレベルだったり。。
このバランスがとてもいいです
そんな子イライラするかも、男なら・・・、女々しいなぁ。
なんて意見もあるかもしれないですが私は誰にも優しく友達思いなこの男の子に好感を持ちました。作者が女性だと後で知って納得しました
作者さんの好みが一部入ってたりするのかもしれませんね(笑)
ヒロインの子は心を閉ざしていた前半のほうが人間的にリアリティがあると感じました。後半あきらかにアニメチック(非現実的な)してきてちょっと冷めたのは事実です。あと都合が良すぎる展開も少し目についたりもしますが、全体通してあまり気にならない程度だと思います
そして周囲との関係を通じて友達のすばらしさなんてのも語られ、そのやり取りはとてもほんわかします。出てくるみんないい人なんです。そういう子たちだから引かれ合うのかもしれないですね
そしてこの友達のみんなが作品を後半話を動かします
特に、重く停滞してた世界から5話である友達が放つ、顔が上がり霧が晴れるような大事なセリフのシーンは秀逸で、ここが作品を最後までイメージ付けるものになりました。ここを観た後私も友達の声がききたくなって電話したぐらいです
最後の辺りではさまれるED曲が「奏」というのはズルすぎる!
それもよく聞くと平凡なカラオケにならないように気にならない程度に少し感情的なニュアンスを付けて歌われています。この心憎い演出で胸がキュンとなります。FULLでも聴くことをお勧めします
最後に。
とても甘美で、かわいく、柔らかく、優しい気持ちになれる作品です。これは原作者葉月抹茶さんの個性なのかなぁと思ったり、製作者サイドはその世界を大事にアニメ化されたのかなぁと思います。私個人としては原作者さんの他の作品にとても興味が沸きました。観てよかったと思います。是非お勧めしたい作品です。