ほげ さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
全部見た。
全部見たので書きます。
伏線の数と濃淡のバランスが悪すぎです。
伏線の数は多ければ多いほど良作であり、伏線は、わかりずらくすればするほど、また後回しにすればするほど回収されたときに、視聴者は感動し、そのトリックに見返したくなるはずだ。それが作品の完成度だという偏った意図を強く感じます。
伏線は伏線。物語のテーマや感動するまで連れて行ってくれるために、
ほどよく散りばめられて、程よく回収されていく装置でなければならないようにおもいます。
それは、発生と回収のタイミング、数がコントロールされていないと
バランスを失います。
結局多くの謎めいた抽象的な会話、目的を隠したセーブポイントの設定と時間逆行、説明を意図的に伏せた各キャラクターの行動を、あまりに多用しすぎです。
このため、途中から何が回収されて何が回収されていないのか、わからないばかりか、この人たちの会話は、新たな伏線を引こうとしているのか回収しようとしているのかすら、わからないという状況に陥ります。
確かに素晴らしい伏線回収もありますが、それ以上に伏線回収のために
安易な新能力者の登場、突然現れるスーパーアイテムの出現、いきなり説明される既存能力者の仕様変更、脆弱性の出現。世界設定の補完説明で、「どや、この伏線回収は、よくできてるやろっ」と言われても、そらアンタら作り手なんだから、物語設定変更して物語が組みあがるのは当たり前やん、としか思えませんでした。
これが目に付くと伏線の状況をおさらいするためにもう一度1話から見直す気すら萎えます。
写真から生き返った人間は本物と呼べるのか、未来を予知する能力の不幸と苦悩に共感できるかといった本線が、無意味とは言わないが、多すぎて回収タイミングが遅すぎる数多くの伏線に邪魔されているとしか思えなくなりました。
結局主人公は、小難しく小賢しいことをしゃべってますが、「異世界はスマートフォンとともに」と大して変わらず最強です。
あっちのほうが、いくら何でもチート過ぎるやろと自戒している分、好感が持てますが、「(作者の力を受けて)絶対間違わない俺にサクラダを任せろっ」て共感できねーよ。