「サクラダリセット(TVアニメ動画)」

総合得点
77.4
感想・評価
732
棚に入れた
3244
ランキング
625
★★★★☆ 3.6 (732)
物語
3.6
作画
3.5
声優
3.7
音楽
3.5
キャラ
3.5

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ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.0 作画 : 3.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

会話主体の静かな異能バトル?もの

 原作は未読。
 異能ものでバトル要素も強いが、いわゆるアクション要素はあまりなく、対峙する者同士も
会話主体といった感じで全体的に静的な印象の作品。
 加えて中心となる浅井 ケイ、春埼 美空、相麻 菫が感情を露わにするタイプではないゆえにそれに
輪を掛けていた感じ。この三人は淡々とした印象だが、それに反してやることは大胆だったりする
ところが面白い。

 異能バトルは前述のようにアクション少なめで頭脳戦が主体。これが結構凝ったものが多く、
4部以降の「ジョジョの奇妙な冒険」を思わせるところがあったり。
 もっとも凝りすぎた余り、問題に対しての解決手段が結構無理矢理感を感じるものもあったりで、
屁理屈を聞かされているような感も。個人的にはこの辺の強引さもそれはそれで好きだったけど。
 あと能力に関しては単独使用ではなく、ケイの記憶保持と美空のリセットに代表される、複数の
能力の組み合わせの使用が多く、この妙が面白い。
 この能力だが、他作品の場合は能力を危険視して否定するような存在は能力を持たない者
だったり、能力者がその使用法を巡っての対立があったりはするが能力それ自体の否定は
しなかったりするが、本作は後半のケイと浦地 正宗の対立に代表されるように、能力者自体が能力
そのものの肯否・善悪を問うたり、能力そのものを無くしてしまおうと行動するような展開は結構
珍しいような。

 展開的には序盤はやや地味なきらいがあり、更に演出的に判りにくい面もあったが、後半以降に
様々な部分が伏線として回収されていく様はよく出来たパズルのような爽快感がある。
 作中時間的なものに関してはリセットが時間を巻き戻す能力であり、更に演出や構成のため展開が
時系列でなかったり、随所に過去回想が挟み込まれたりで割と判りにくい感がある。この辺は
原作からしてそうなのか判らないけど、小説、漫画などのメディアが自分のペースで読み進めたり、
読み返したりしやすいのに対して、アニメは発信側のペースでドンドン流れていくメディアなので、
なんらかの工夫があっても良かったような気がする。

 会話劇の要素も強いが、この会話は内容や言葉がかなり個性的なもの。
 ラノベ原作作品にも個性的な会話劇が多く見られるが、本作はどちらかと言うと純文学のそれに
近い印象で、この癖の強さは好き嫌いが別れそう。

2020/02/24

投稿 : 2020/02/24
閲覧 : 331
サンキュー:

6

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