ようす さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
“THE HAPPYTINE 計画”!魔法が素敵なものだって、みんなに知ってもらいたい♪
2013年に公開された“アニメミライ”の1つ、
「リトルウィッチアカデミア」。
その続編として、
2015年に公開されたのがこの作品です。
DVDには2作同時に収録されているので、
先に前作から観ることをおすすめします。
前作は30分、
本作は1時間ほどの作品です。
ちなみに、2017年のTVシリーズは本作の続編ではなく、
完全新作だそうです。(私はまだ観ていません。)
● ストーリー
魔法学校の生徒であるアッコ、ロッテ、スーシィ。
彼女たちは学校でよく騒ぎを起こしていた。
罰として、ふもとの街で行われるお祭りの、
魔女パレードを成功させるよう命じられる。
魔女パレードは魔女狩りを模したパレードで、
どう見ても楽しそうなものではない。
他の問題児3人が加わり、
パレードの計画を考え始めた。
標準的な映画と比べると短い時間ですが、
中身に関して物足りなく思うことはありませんでした。
テンポよく話が進むので、
むしろこの時間でよかったなと思います。
話のオチからエンドロールへ。
この時の気持ちって映画の感想に大きく影響すると思うのですが、
いやーとても清々しくて満足度の高い終わりでした。
≪ うまい!空気作り ≫
アッコは幼い頃に観た魔法への憧れが強く、
魔法に対して“かっこいい”という明るい印象を持っています。
そんなアッコのキャラが
とても大切にされているような気がします。
様々なハプニングが起こり、
ピンチに立たされることも。
しかし、
ピンチが嫌な緊張感になることは決してない。
なんかむしろ「もっとやれー!」な楽しさw
それはキャラたちが意図的に作った空気なのですが、
それがそのまま作品の空気になっちゃうんですね。
空気がいいから、
この作品に対して悪い印象を抱きにくい。
結構荒いんですけどねえ、脚本w
{netabare}
・街が破壊されているのに演出だと信じてうろたえない市民。
演出だとしても相当派手に破壊されてますけど…。笑
・すごく難しいと言ってた高等魔法を、 あっさり使えてしまう3人。
火事場の馬鹿力ってやつ?いやいや無理あるだろ。笑
{/netabare}
魔法っていいな~と純粋な気持ちで憧れちゃいます♪
≪ 物語を動かしていたのは悪ガキたちだった ≫
魔女をバカにしている街の悪ガキたち。
物語が展開するときにまず動くのが、
この悪ガキたちなのです。
メインキャラ以外のキャラが物語の舵を切ることで、
物語に意外性が生まれる。予想しなかった方向へ物語が動く。
この作品の楽しいところの一つに、
そういう“一筋縄でいかないところ”もあると思います^^
● キャラクター
私、どうもアッコが好きになれなくて。
自分がやりたいことしか考えてなくて、
それがすべて正義だと思っていて、
平気で周りを振り回す。
にぎやかで明るいキャラだけど、
周りの人たちの気持ちを何も考えず、
自分がやりたいことだけに一直線な姿には高い好感は持てない…。
夢は思い描く。しかし口だけで自分が努力をすることもない。
何か不都合があれば、
周りのせいにしたり、わかってくれない人を悪く言う。
…ほら、アッコ最低な主人公じゃない?笑
しかし、そんなアッコを私に見捨てさせない存在がありました。
2人の親友、ロッテとスーシィです。
特に終盤のロッテの台詞がすごくて。
アッコ:
「{netabare} ごめんね。いつも自分勝手で、ロッテの気持ち考えないで。 {/netabare}」
ロッテ:
「{netabare} いいの。だからアッコは、私ができないことができるの。前を向いてどんどんやりたい方に進んでいくの。それがアッコだよ。 {/netabare}」
アッコの悪いところを全部わかっていて、
それでも悪いところじゃなくて、よいところを大切にしているんだな~と、
なんて懐が深い人たちなんだと、感激しました。
ロッテのこの台詞が、
アッコというキャラをすべて表している。
「アッコが腹立つんだよね。」なんて思っていた自分は、
なんて歪んでいると思いました。反省。笑
● 音楽
【 主題歌「Magic Parade」/ 大原ゆい子 】
この主題歌好き♪
爽やかでキラキラしていて…
私の好みです^^
● まとめ
私の中では珍しく、
「キャラに好感は持てないが、物語は好き」な作品でした。
手描きのぬくもりが伝わってくる丁寧な作画も好きでした。
アッコの自分押し付けな行動は好きではないけど、
夢を恥じない一直線な姿は見習いたいな。
テレビシリーズも観たいと思います♪