四文字屋 さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
第1期があればこその、助六再び篇だけど、現実の落語界とはちょっと違っていて、でもだからこそ、それでいい、
そんな気持ちにさせてくれる良策でした。
落語界を描いた実写映画は、昨今の落語ブームに乗っかって結構あったけれど、
しっかり落語を描いたアニメ作品がようやく出てきた、そんな感じでした。
で、この第2期では、第1期でタメた因縁を全部きれいに回収して、いいおはなしにまとめてくれて後味よく。
1期で圧倒的な存在感をはなっていた「みよ吉」に劣らず、小夏もいい感じの女っぷりで。
八代目が、落語界の因習と古典落語の幻影に囚われている様と、
与太がしっかりと落語と向き合ったうえで自分を探している様の対比が、
しっかりと描き分けられていて。
落語は声芸ではないんで、そこをしっかり演じてくれた声優陣もなかなかだった。
現実の落語界には、落協も芸協にも、声芸やら声帯模写まがいの声真似やらで高座をごまかす有名落語家もいっぱいいて、
そういう高座にあたる度にうんざりさせられることも多いんだが、
石田さんも関さんもそういう安易なことはしないでくれて、ホントによかった。
ただし、落語の上手さは1期の山寺さんがアタマひとつ抜きん出ていたかな。
落語と落語家の色とか艶とか愛でるのに最適な作品でした。