おぬごん さんの感想・評価
3.5
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 3.0
キャラ : 2.5
状態:観終わった
スカした異能日常ファンタジー
角川スニーカー文庫のライトノベルが原作
アニメに先んじて今年春に実写映画が前後編で公開されていましたが、結果は散々だったようですね…
内容としては町内限定の能力者が集う町・咲良田を舞台とした、異能日常ファンタジーミステリーラブストーリー…ってところですかねww
いやこの作品、ほんとジャンル分けが難しいと思うんですよ!
Wikipediaには学園ファンタジーって書いてあって確かに間違っていないと思うんですが、それで過不足無いかというと違うような…w
タイトルにも入れている通り、この作品を見始めて一番最初に引っかかるのは、作品全体から感じるスカした雰囲気じゃないでしょうか
やたら哲学的で遠回しなキャラと会話、綺麗に整理され雑味のない画面、明らかに意図的に無機質な演技…
もう何というか…こう…とにかくスカしてるんですよ!(語彙力)
後述するように内容自体は面白かったんですが、他のアニメに溢れているようなキャッチーさが非常に乏しくて、何とも取っつきにくいアニメだったと思います
まあ原作の雰囲気をそのままアニメに落とし込んだ結果なんでしょうけど、特に序盤のメイン3人の会話で視聴者をだいぶ篩に掛けてしまったのでは
小説の文章としてならまだしも、声がついて「会話」になってしまうとどうにも違和感がありました
作品の軸になるのは登場人物たちの持つ能力
基本的に能力を使ったバトルは行われず、能力自体もバトル向けじゃない地味なものがほとんどでした
しかしこうした能力・登場人物を主人公が複雑に組み合わせることで困難を解決するパズル的な爽快感が素晴らしく、非常によく作り込まれているように思いました
ただ能力それ自体の設定の複雑さはもちろん、あまりキャッチーさのないキャラが大勢絡んでくるため、しっかり作品を見て覚えてないと話に付いていけなくなっちゃうんですよね
これ原作の小説なら分からない所はページを戻して読み直せば済む話なんですけど、週1回のTVアニメでやるならアイキャッチで能力の説明を補足するとか何らかの工夫を入れて欲しかったです
そしてこれに触れずにはいられない…1クール目のED!!
なんだあのねっとりボイス!?
しかもよく聞いたらいい曲!!(笑)
この作品で唯一と言っていいネタ要素だったかもしれませんw
ストーリー自体は素晴らしく練られていて面白かったんですが、アニメ向きでも実写向きでもなく、小説として完成された作品のように感じました