タケ坊 さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
アイデアは良かったが無駄が多すぎる雑多な印象が否めない
☆物語&感想☆
アルドノア・ゼロの制作スタッフ達によって制作された2クールオリジナルということで、
作品クオリティの方は安心して観れる作品で、
1話を観終えた時点では、ゲームや漫画、ラノベ等の登場人物が、
この世界に現界するという設定はなかなかインパクトが有り、
先の展開が気になる良い導入だったとは思いますが、
終わってみれば今一つ入り込めない物語で、少々期待外れ感がありました。
{netabare}
不満点の原因を考えてみると…
まず被造物のキャラが単純に多すぎたように思います。
1話以降蓋を開けてみると、見せ場となる場面はバトル中心で、
これを軸に展開したかったためなんでしょうけど、
ジャンルもバラバラのキャラが強引な設定のもと短絡的思考で戦う(と感じる)様に違和感。
各被造物のストーリーなど背景は具体的には作中で殆ど語られないのですから、
観ているこちら側としては、キャラが熱くなってても何だかなぁ、という感じで入り込めないんですよね。
また当初主人公と思われた颯太は早々に脇役になってしまい、
一体誰が主人公で中心の物語なのか、これが不明確になってしまったように思います。
結局終盤には大きな役割を果たしたものの、
あのオチならやはり個人的には颯太を中心に物語を進めた方が、
より無駄がない話になったんではないかと思うので、
結果的にキャラ数多くしてバトルアニメをやって薄い話になっちゃったなと。
「承認力」の名の元にキャラに数々の設定を付け加えたりしてバトルを展開させましたけど、
ぶっちゃけラスボスはチートで何やっても殆ど効果はなかったんですから、
結局「承認力」って何なの…みたいな。。
{/netabare}
創作者側の作品への思いや苦悩などが描かれ、
製作者としての本音などが垣間見れるような所は良かったんですけど、
個人的にはこちらをもっと掘り下げたドラマ的展開でも良かったし、
颯太とセツナのエピソードにもう少し尺を割いても良かったと思います。
世間の反応などネット社会を反映したような内容に目新しさは感じたものの、
やはり物語を作る上で周囲の反応を気にし過ぎるというのも如何なものか、
というのはこの作品を観て大いに感じましたね。
そういや振り返るとやたら自虐的だったり、本編とはノリの異なる総集編は結構面白かったですけどね。
☆声優☆
第一線の人気声優中心のキャスティングで演技自体は何も問題なし。
☆キャラ☆
物語の所にも書きましたが、
個々人それぞれは良くても被造物の背景が今一つ窺い知れないので、
熱くなっていてもなかなかこちらには伝わらない。
やはりキャラ数を絞って、もっと掘り下げた方が観る側には感情移入出来たのではないかと。
また、バトルが落ち着いているときは、キャラ同士の会話が中心でしたが、
これも少々説明口調の台詞を続け過ぎたような気がします。
☆作画☆
作画自体は全く問題なかったですし、バトル時の描写などは力入れてるのは見て取れました。
☆音楽☆
一聴してすぐ判る澤野弘之氏の音楽はやはり盛り上がりますね、「終わりのセラフ」や「アルドノア・ゼロ」
なんかと明確な違いが区別しにくいとは思いますが。
OPは澤野節が存分に発揮された曲で、1クール目の曲はサビからまた一段と盛り上がる展開が痺れました。