あらかわ さんの感想・評価
4.9
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
独特の世界観
原作未読。
アニメだけだとよくわからない部分が多く、というか若干置いて行かれました。
伏線の回収は素晴らしいし、こういう話自体ほとんどないのでぜひ最後まで見ることをお勧めします。
恋愛が自由すぎるので(恋愛というか世界観のせいですが)その点においては人を選ぶ作品だと感じました。
{netabare}
■一部■1~7話(12歳)
私が置いて行かれた部分。
恐らく主人公の早季が感じる違和感を、見ている人も感じます。
子供たちが静かに消されていき、そして記憶操作されている。
誰も違和感を感じることなく過ごしている。
ネコダマシやら不浄猫やら不穏な言葉ばかり増え、主人公がバケネズミを助け、ミノシロモドキからは世界の成り立ちを知り、バケネズミと成り行きとはいえ行動を共にする…。
これはきっと、生活に不満を感じているバケネズミたちと管理される社会を納得できない主人公たちが共闘して戦うのかと思ってました。(それはそれで見たかった)
■二部■8~16話(14歳)
ボノボが最初から勃発してます。
恐らくこの二部がどこまでも人を選ぶ話なのではないかと思います。
どこを見ても同性愛。君ら別に同性愛推奨されてるわけではないよね?と疑いたくなるレベルで同性カップルしか見当たらず。
でもこれがきっとこの世界では普通の光景なのだろう。
主人公の早季は恋人がいながらも瞬のことが好きだし、瞬も早季が好き。
なんというか、人前でいちゃつくなら同性の方が楽ってことかと。
あとは結局子供を作るためには将来的には男女カップルにならなきゃいけないから今のうちに同性と付き合う!的な本能によるものもあるのかも。
ボノボだし。ストレス発散のためだもんな。うん…。
話が進むにつれてこの世界の恐ろしさが目に見えて分かってきます。
子供たちが消える理由、記憶操作される理由。
だからこそやっぱり主人公とバケネズミ達が共闘して…と途中まで思いましたけどね。
野狐丸が何かしでかしそうな感じがぷんぷんして胡散臭い。
■三部■17~25話(26歳)
一部から全部繋がってきます。
守と真理亜がどうなったのか。
悪鬼、野狐丸の狙いがなんだったのか。
ハッキリしたものの決してスッキリする終わりではないです。
ただ物語としてはとても完結している。
野狐丸はどちらかと言えば被害者で。バケネズミが人間であることは最初から示唆されていた。ただ一部の時は答えは返ってこなかっただけで。
でも最後の話を見る限り、人間はそのことを誰も覚えていなかったみたいなので、忘れた人間も人間側でしょうね…。
■感想■
結局は争いって人間の間でしか起こらないのかもしれないですね。
よく考えるとバケネズミって凄く人間らしいですし。
危機管理とはいったい何かと、色々考えさせられます。
{/netabare}