munou さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
大衆エンタメ版攻殻機動隊
士郎正宗の原作や押井守の映画版と異なり気軽に見ることができる。
音楽がパクリともいわれるが完成度は高い。
作画は今見ると古いかもしれないが当時としては相当の出来だと思う。
キャラはこの作品単体としては主要キャラクター全ての魅力が引き出されているが、原作や映画のファンからは叩かれても仕方ないと思われる面もある(主人公素子の軽さがこの作品では描かれていないなど…)。声優の演技はキャラの魅力をよりよく引き出している。
一話完結の作品と笑い男事件をテーマとした連続したストーリー双方あるが、ともに完成度は高い。視聴中は笑い男事件のほうが面白く感じられた印象があるが、視聴後に振り替えると一話完結も同じかそれ以上に面白かったように思われる。
物語のラストでは第四次世界大戦で活躍した貴重な精鋭部隊「海坊主」が政治的取引から主人公たち公安九課によって壊滅に近い損害を負わされ、これはあまりにも日本政府が無能ではないかと思われる描写であったが(世界情勢は安定していないので「走狗煮らる」とはならない)、日本も含めて「攻殻機動隊」世界の国家全てが最終的に「アップルシード」世界までに消滅していることを考えるとこの描写は妥当なのかもしれない。