タマランチ会長 さんの感想・評価
2.8
物語 : 2.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
原作はノスタルジーを、アニメは未来を?
前半は原作のもっていたリアリティーをアニメでかろうじて再現できていた感じでしたが、後半はその辺がどんどん崩れていって、ふわふわしたチャッチいモノになってしまったように思います。原作は小学生のリアルな日常と非日常な非行がノスタルジックな憧憬を感じさせてくれたのですが、アニメは夢物語とか不思議なことがおこりました的なファンタジー(褒め言葉ではない)で終わってしまいました。
期待して観に行っただけに残念です。
以下、感じたことを箇条書き
・原作は小学6年生。それを当時中学生の奥菜恵が小学生男子には刺激的すぎるくらいの色気を出していたんだけど、アニメになるとその辺がよく分からなくなってしまっている。水商売をする。結果、16歳に見える?というセリフの説得力がそれこそよく分からない結果になってしまっている。
・親の再婚に反発しての家出なわけだけど、原作はあくまでリアリティたっぷりにその結末まで表現してくれたけど、アニメは無数の願いがちりばめられてよく分からんけど終わってしまった。余韻も感動も共感もない。
・打ち上げ花火はどこから見ても丸いことは崩してはいけない大原則だと思うんだけど、アニメはその辺を簡単に崩しちゃっている。その違和感が作品に入り込めない原因の一つになった。
・実写版は子どもが演じているだけあって男の子なんかホント子供なんだけど、アニメはそれが表現できていたかなあと。できてないことはなかったんだけど、原作と比べてわざとらしいというか、芝居じみている印象が強く、リアリティが低かったように思う。
・日曜の昼の上映を観たので、小中学生と思われる子が多かった。「最高に面白かった。ウンこしてきてきたウケる―。」と盛り上がっていました。そこしか印象に残ったところがなかったのかもしれません。
(17/9/14追記)
・ちょっと考えたんだけど、原作は少年の日のノスタルジーを、アニメは未来に目を向けたかったのかな?と。少年の未来はいくつもある、願えばどんな未来もありうるみたいな感じかな。だから小学校生活最後の小6ではなく、中学校最初の中1なのかな。でも、全然伝わんないなあ。