鸐 さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
知ってる限りで一番ハードボイルドで面白いルパン
物語整理
1、クイーン=マルタを殺害したのは誰
当初、東ドロアの歌姫を殺害し、宣戦布告をした西ドロア
経過、民間のショーパブに雇われたヤエル奥崎(実行犯)
結末、東ドロア政府が民間のショーパブを介し、東ドロアに潜伏中の各国スパイや、政府に仇なす要人の監視・暗殺を依頼
2、ヤエル奥崎が次元・ルパン・不二子を標的にした理由
クイーン=マルタ殺害の裏に東ドロアがいたこと、ウラン濃縮設備の裏取引があったことを知られた可能性があるため
3、東ドロアは何故そこまでして事実を隠蔽しようとしたのか
自国の印象を損なうことで、周囲の国からの援助を受けられず、逆に西ドロアの補助が増えてしまう可能性のあるため
4、クイーン=マルタのマネージャーが次元のボディーガードを断った理由
「自国の印象を損なう」という発言をしていたことから、政府の圧力があったためかもしれない
5、ヤエル奥崎のシステム
町中に張り巡らされた防犯カメラ映像を視神経を通じて脳内に直接映し出するシステム。周波数を変えることで、映像の切り替えが可能になる
スナイプ向きのシステムではあるが、移動する相手を追跡するのは困難な気がする。ということは、カーチェイス中に追いつけたのは運良く早く見つけられたからなのかもしれない。
6、ルパンVS複製人間の登場人物であるマモーが登場した理由
時系列を定めるため
7、東ドロアの防犯システムをのぞくマモー
防犯システムの技術・資金援助をしたのかもしれない
8、マモーのセリフ「禁断の果実を口にしたか…」とは
ウラン濃縮設備のことであろう
9、銭形のセリフ「これから忙しくなる」とは
特に意味はないと思っている
打ち切りにあった少年漫画にありがちな「俺らの冒険はまだまだこれからだ!」と同じ意味合いだと思う
見所
1、敵の正体が徐々に明らかになっていく様子、推理物として楽しめる。
2、カメラ演出に意味があったことが後に判明するところが面白いと思う。
3、作画が丁寧で、特にヤエル藤崎の銃の準備をするシーン・風に吹かれて髪を靡かせるシーン、不二子ちゃんのヌルヌルして滑るシーンといった、派手ではないが存在感を増す動きが綺麗だったほか、カーチェイスシーンの大胆さも際立っており、短いながらも満足感のある映像だった。
4、ロボットに襲われる不二子のシーンの単調で同じリズムの音が、緊迫感と気持ち悪さを含んでおり印象に残っている。
気になった点
1、ヤエル奥崎がルパンの狙撃に使用した風速計。あれは風向も図れる代物なのだろうか。風見鶏がついていないので疑問に思った。
2、不二子を襲うロボットは一体…
股間ドリル――意味が分からない。ギャグだったのだろうか。反応に困った。
3、ヤエル奥崎のタネを、早くに気づいてしまったのが残念だった。気づかなければより感動が生まれたかもしれない。
総括
話の難易度はボーっと観ているとおいて行かれるが、何度か確認すればわかるレベル。そして、長くないので何度でも見返しやすい。重めの話なので、前編後編に分けてあるのは正解かもしれない。
映像が綺麗なので、それを観るだけでも価値がある。
五エ門の活躍が無いのは残念。