こすみどる さんの感想・評価
3.1
物語 : 2.0
作画 : 5.0
声優 : 2.5
音楽 : 3.5
キャラ : 2.5
状態:観終わった
好みで評価が真っ二つに分かれる作品
※※※注意:酷評です※※※
事前に評判を何も調べず、予告も一切観ない状態で視聴。
結論:
シャフトはさすがだなと思った一方で、ストーリーは自分には全く刺さらず、納得できないところが多々あり、総合するとかなりマイナスな印象。
作画やアニメーションが秀逸で、ヒロインの広瀬すずの声もすごく良かった一方で、下記がどうしても気になってしまった。
---
1.主人公の声(菅田将暉)がダメ
なぜこの人を選んだの…。
セリフは棒読み、状況とテンションと声が全く合わない。
今まで同じような感覚に陥ったのは「秒速5センチメートル」の主人公の声だったが、それよりも酷い。
俳優が少年に声を当てる時、少年はまだ人生経験値が少なくて、声に感情が乗りづらいというのをあえて表現したいから、とかそういう理由なんだろうか?
すごく棒読みに感じる。
2.キャラが幼稚すぎる。
中学生なんてそんなもんでしょ?と言われてしまえばその通りだと思うし、実際自分も中学生当時はあんな会話していたんだろうなぁと思うが、あまりにも「つまらない」会話がダラダラと長すぎて、2時間足らずの映画にそこまでのリアルは求めてない。
というか、せめてもう少しユーモラスに表現してもよかったんじゃないだろうか。
会話の端々に心理描写が描かれるセリフがあったりとかさ…。
っていうか、花火が丸いか平べったいかって、花火の作り方次第で見え方は変わるんだからどっちも正解だろうに。
そんな本質じゃない議論を何度も何度もしなくていいよ。
3.前半のストーリーが冗長。
タイムリープ要素があるため、ある程度は仕方ないと思うが、前半のつまらないシーンが繰り返される苦痛が半端じゃなく、初見にも関わらず寝そうになった。
それが伏線だと言う人もいるようだし、言いたいことは分かるが、もうちょっとコンパクトにまとめて後半の演出に時間を使って欲しかった。
4.伏線の張り方が露骨すぎるところと、その伏線の回収が突飛すぎるところがあり、総じて安定感がない。
本来一般受けしないような作品だと思うが、それを無理矢理一般受けさせようとした結果なのか?
原作やドラマを知らないので分からないけれど、すごく雑に感じてしまった。
5.エンディングが雑。
問いかけや疑問を残したまま終わる作品と言えば、代表的な作品が新海誠作品だと思うが、明確な違いがある。
この作品には、余韻が全くない。
問いかけるにも考察材料がSF要素であるため、どうとでも受け取れるし、終わり方が乱暴。
この自由度を良しとするかは人それぞれだと思うが、個人的には突然雑に終わったと感じた。
エンディングを明確に表現しないなら、もう少し考察するに足る材料かメッセージを加えるべき。
---
とにかくツッコミどころ満載で、好きな人はめちゃくちゃ好きだって言いそうだなぁと思いつつ、自分はダメでした。
全く受け付けなかったし、アニメーションはすごく綺麗だったのに、また見たいとは思えない。
行動すべてが衝動的で、そこにあるべき心の動きがほとんど表現されていなくて、すごくもったいないなと感じた。
と、ここまで酷評一辺倒だったが、メッセージのようなものは1つだけ感じ取ることができた気がする。
「選択肢は、気持ちや決断1つで大きく変わる。未来への可能性は無限大に広がっている」
そんなとこ。
あとはタイトルから考えると「同じものでも見方次第で見え方が大きく変わる」とかそんなメッセージもあるのかな。
最後の、ガラス玉を打ち上げられた後の演出はすごく良くて、あそこだけもっともっと観たかったな。
ストーリー次第では名作になっただろうなーと思うので、とても残念な作品でした。