明日は明日の風 さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
美少女系のスパイもの…だが、内容がしっかりまとまっている良作
アニメオリジナル作品ですが、内容がしっかりまとまっていてとても見やすいし、キャラも可愛いだけではなくきちんと背景まで作っていて好感が持てます。
19世紀末という設定ですが、世界史で習ったことがあるような世界観がまずは良いです。設定に懲りすぎるとそれだけで馴染むまで時間がかかりますし、世界観を知るうちに最終回を迎えてしまうような作品もけっこうありますので。この作品のメインとなるのはキャラの背景や関係性だと思うので、これくらいがちょうど良いのではないかと思います。
そのキャラもうまく作られているなと感心しました。メインが5人の女子なのですが、それぞれ主役になる回があり、そこでキャラの生い立ちやここにたどり着いた経緯を知ることができます。ただし、それについても凝ったものではありません。ありきたりといってはなんですが、どこかで見たようなものがうまく詰められたという感じです。{netabare}プリンセスとアンジェが実は入れ替わっていたとか、ベアが人体実験されていたとか、ドロシーが子供の頃虐待を受けていたとか、ちせの敵が実は父親だったとか。{/netabare}1クールに詰め込みすぎて破綻するよりよっぽどマシだと思います。
作画は大変良いです。キャラデザインも可愛いし、背景も綺麗です。頑張って作っているのが伝わってきます。アクタスというと、遅れ遅延の常習犯(ガルパンとか、レガリアとか、ろんぐらいだぁすとか…おいおい…)なので心配してましたが、なんとかなりそうです。共同製作というのと、9月に大きな会社(バイダイビジュアル)の子会社となったのが効いているのかもしれないが…。それと音楽も良いです。OPの曲、好きです。
物語は1クールをうまく使ってまとめたなという感じです。メイン5人の物語とそれを繋ぎながら最終回に持っていく展開がとても良いです。そしてなにより、続きが見たいと思わせるラスト。この物語の世界がどうなっていくのか、この5人がどう絡んでいくのか、気になります。
かわいいキャラでありながら、内容はわりとハード。ストーリー展開も良く、とても見易いと思います。どんな人にでもお勧めできる作品です。