まりす さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
もったいない
原作未読、アニメ2週、映画は前情報無しで観に行きました。
面白かったです。が、一部突っ込みたいです。
シュヴィが感情を獲得していくまでのプロセス、その描写が雑だと思います。
何故人間の感情に関する情報収集を命じられている解析体が
ナイフを刺されただけで全損するような弱点を相手に晒すのでしょうか。
クラスタからシュヴィが独立してどれほどの時間が経っていたかわかりませんが、
「シュヴィが人類との接触をもつ前に行っていた心の解析」と「リクと出会ってからの極わずかな時間」によって
既に重大なレベルのエラーを誘発させていたことは、リクに弱点を晒す描写からも読み取れます。
人類とろくに触れ合ってもいないのにエラー(感情)の水準が高まりを見せていることで、
その後の人類との触れ合いの意味が薄められてしまっていると思うのです。
翻ってリクのプロポーズのシーンですが、頭の上に「?」が付きました。
腕時計を見ると開始1時間。それまでに流れていたのは走馬燈のようなシーンの切り取りだけ。
他の方のレビューを読むと この間数か月・数年単位の時間が流れていたようですが、
映像からではそれがわかりませんでした。
黒灰が降り注ぐ世界なので季節が巡る描写が難しいのは理解できますが、だからこそ、
濃密な時間を過ごしている描写をもっとしっかり入れて欲しかったです。
ここに時間を割いてないせいでシュヴィの在り方が歪に見えてしまいました。
(なんでこんなに共に生きようとしてるんだろう… なんか変だよ…)
ゴースト達の活躍に係るシーンも少なかったですし、何にせよ尺が足りてません。
もし二部作ならもっと化けてたと思います。ただ、原作を読んでみたくなる内容でした。
お目汚し失礼致しました。