四文字屋 さんの感想・評価

4.6
物語 : 5.0 作画 : 3.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態：観終わった

ファンタジーなのに日常のリアルを追求してて、登場キャラがみんな等身大で

すごく感情移入してしまう作品。
なにしろ、心理描写が細やかで、ゴブリン一匹倒すのにも凄い苦労してて。
いきなりこんな世界に来ちゃったら、そりゃ大変だよね、と思わず納得。
それで、ゴブリンにもちゃんと生活があって、ゴブだってやられると痛いし、
死にたくないしってところまで表現されてて。

美術がすごく丁寧で、きれい。
作画も繊細で、食事とか、朝はちゃんと歯を磨くとか、
夜は順番でお風呂に入る、そのとき下着を洗濯する、とか、
いちいちリアルで、まるでホントの生活がそこにあるようで。

{netabare} マナトが死んでしまうところの、徐々に衰弱していく描写とか、
この世界でも死者は火葬して灰にする（＝タイトル回収）とか、
マナトを喪ってしまったメンバーの悲しみとか、
マジに共同生活している仲間をうしなったらこうだよなってところをホントこと細かく描いてくれて。
ユメとハルヒロが、風呂上がり、抱き合って号泣するシーンとか、
時間が経ってようやく落ち着いても、
マナトに恋心を抱いていたシホルは、マナトの習慣に倣って街の小動物たちに餌をやっていたりとか、
リアリティ半端なかった。
で、ちゃんと伏線回収して、ラスボスをハルヒロが倒すところも、
行き過ぎチート化に見えないように上手く工夫してまとまっていて。
最後にメリーがツンデレ通り越して嫁化しちゃうのも、すごく自然な流れで好感度高くていい。{/netabare}

挿入歌の使い方が、独特だったけれど、
これも作品世界にマッチしてて、
きれいだった。

残念だったのが、動画のクォリティ不足。
作画はすごく好きなんだけど、
動画の手抜きというか予算不足感が酷くて、
それで作画評点下げました。
アクション以外の日常シーンが肝の作品なんで、
日常シーンもアクションシーンぐらいに頑張って動かして欲しかった。