「サクラ大戦 TV(TVアニメ動画)」

総合得点
66.6
感想・評価
216
棚に入れた
1448
ランキング
2797
★★★★☆ 3.7 (216)
物語
3.5
作画
3.4
声優
3.8
音楽
4.0
キャラ
3.8

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ネタバレ

ダレイオス さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

ストーリーの本筋を楽しむよりは主人公側のドラマになっていた気がします。

原作はギャルゲーで2000年ごろではあまりない
ジャンルの原作だったかなと思う。
このあとこの手の原作がジャンルのアニメは沢山作られましたが
そういった意味ではギャルゲー原作アニメの草分け的存在なのかと思う。

設定は1920年代の日本で世界観は一般的に考えられる1920年代の作風に
なっていて建物や人物の服装は当時ぽく作られてました。
背景なんかは2000年ごろの作品と考えると綺麗で
生活感も1920年代ぽく作られていて世界観に入っていきやすかったです。
そして、主人公なのですが、原作ゲームでは大神一郎という
男性がプレイヤーになっていて主人公にあたるのですが
TVアニメ版では、本来ならヒロインにあたる真宮寺さくらの視点で進み
主人公のように描かれてましたね。
そして、さくらが東京に上京して帝都を守るために帝国華撃団に入隊
したはずなのに、そこは劇場だったと・・・
それで戸惑う開始で、しかもさくらはそこでドジを踏んでしまうので
そこのメンバーの女の子に嫌われてしまうという。
シリアスな開始、正直1話から暗くて1話からこれなのか・・・と思いました。

うーん、そして原作ゲームをやっていれば、なぜ劇場なのかの意味はわかるのですが
アニメだけだとなんで劇場なのかもわからないし
説明不足な気もしましたね。
何が何だかわからないうちにさくらは劇団員になり、普段は劇団員としてすごし
時には帝都を守るためにパワードスーツに近いロボットに乗る軍人としてのトレーニングをするという
二重生活をおくることになるものでした。
ロボットに関しては1920年代の作品と考えるとオーパーツなので
架空の兵器が登場するものとなってますね。
序盤は敵の説明はないので何と戦っているのかも、よくわからなかったです。

ストーリー関しては序盤はひたすら暗かったな1話もそうでしたがずっとでしたね。
ストーリーもあまり進みませんね。
何と戦っているのかわからないので、序盤はあまり面白くはなかったな
キャラも序盤は好きになれるキャラクター描写はなくて
キャラ同士の関係性はピリピリしてましたね。

キャラの作画は非常に安定していました。
これも2000年ごろの作品と考えると十分すぎるほどあり
表情やしぐさが豊富なので、悲しい時の表情や悩んでいる時の表情など
細かい表情の描写が上手くて気持が伝わってくることが多かったのは良かったです。
特に戦いに出る時の力強い表情なんかは、とても素晴らしい作画クオリティーでした。

戦闘シーンは敵はグロテスクで不気味さが目立っていて
ホラーものとしてみれば優秀なのかも知れないけど
ロボットものとして見るとどうなのかな?と思った。

本来の原作ゲームの主人公にあたる一郎がメンバーに加わわっても
暗かったな一郎は新たに加わったメンバーなのに順応に対応して
面白い展開とかは起きてませんでした。
6話、7話でカンナ、紅蘭が加わわってから日常シーンで
笑いや楽しいシーンが増えて、ようやくまともに見れるようになりました。
ただし、ストーリーは進まない。テンポは遅いので
面白いと思えるほどではないですね。
見れるようになっても基本はシリアスで暗いので作風は変わらない。
シリアスで暗いからなのか、メンバーの女の子同士で揉めたりするのだけど
解決はアッサリなのでどうも描写不足かなと思いました。
気持ちは伝わってきにくかったです。
あとギャルゲ原作だけど恋愛要素がないのでギャルゲが好きだと思われる原作ファンが
楽しめる作りではなかったな

敵の行動にも不満点が・・・敵は誘拐した主人公側のメンバーを拷問して監禁しときながら
持ち場から離れてアッサリ逃げられたり間抜けと思うシーンあるなど
なんだかなあ・・・と思う。
そして敵は明らかに掘り下げ不足なので
ようやく戦うべき敵のキャラが判明しても、どういうキャラなのかがわからず
魅力的な敵に見えませんでした。

ただ、10話ぐらいから暗い作風ではなくなるので
楽しい場面が増えてきましたね。そして主人公側のキャラがしっかりと掘り下げられることにより
キャラが魅力的に見えてくることが増えてきました。
それだけでなくストーリーも主人公側のキャラの過去が掘り下げられることにより
楽しめるようになってきた感じがありました。
みんなで共同生活しているキャラ達なので
時には悩んでいるキャラのことをみんなで心配したり励ましたりの
展開は良かったし、その行動に対して感謝したりなんかは意外にも感動的でしたね。
戦闘パートもみんなで信頼しやったり協力したり他人を想った行動が
増えてきていい感じになりました。
9話までは良くなかったのだけどようやく良くなってきた。
ここまで、みんなバラバラだったけど
段々協力し合うようになり、やがて仲間になるストーリーは1話から
長くやっていることによる積み重ねがないと出来ないと思うので
1話からギシギシしていたけど個人的にはそれは良かったんじゃないかと思えました。
1話からギシギシした関係を長く描いてないと
この積み重ねがあることを噛みしめることが出来ないと思うので

2クール目になると流石に敵の目的やどういう奴なのかは判明するし
敵の大幹部の掘り下げもあったりするので
ようやく本筋が見えてきてそれに加えて帝都の謎やいろんなことがわかってくることにより
世界観そのものも楽しめました。
敵についても帝都に怨念を持った敵だとわかってくるので
グロテスクで不気味さな描写でも設定的には違和感がないので
最初は戸惑って見てましたが馴れてきて
普通に見れるようになり納得出来ましたね。

一郎はアニメではさくらとの関係は恋愛関係にはならないのですが
2クール目以降は良き仲間関係として描けていたし
一郎とさくらの会話は面白いことが多かったです。
一郎のチョット意地悪な発言に対してジト目になったり
する所とかは可愛かったです。
一郎は前半こそ、チョット空気だったのですが
後半は隊長として色々考えたり、努力している描写も増えるので
見ていてカッコいいなと思えることが多かったのも良かったです。

しかしながらストーリーに関しては本筋に関しては
あまり進まなかったし、敵との対決もあんまり盛り上がらなかったな
主人公側は2クール目からは良くなってるのだけど
敵側は大幹部の掘り下げがあるくらいなので
それ以外の敵は同じ相手とずっと戦っているはずなのに
積み重ねとかは感じさせられるキャラクター描写はされてなかったので敵に関してはずっとイマイチでした。
敵の大幹部も色々不満を言ってはいたものの、それ以上のものは描けてなかったので
気持ちが伝わってくることはなかったですね。
最期の敵の大幹部と対決もあっさり解決だし、敵側は何だったんだ?
で終わってる気がしました。
敵側は2クール引っ張ってた割に描写不足だったと思う。

声優さんの演技についてはメインのキャラはまずまずでした。
シリアスな場面での喋りはしっかりしていたのでシリアスさも出ていたり
演技力が不足していることはなかったです。
ただ、たまに出てくるモブキャラの方は微妙なことが多かった。
モブキャラだけど喋っている時間が長いので棒演技だなと思ったしまった。

まとめると9話ぐらいまでは面白くはありませんでした。
暗いし説明不足な部分があるので、楽しめる要素は少なかった。
10話から明るくなり楽しめることが多かったです。
主人公側のキャラクター描写がしっかりしてくるので楽しめた。
9話までの暗さがあっての10話からなので、終わってみると
序盤も必要だったと思えました。
ただ、ストーリーの本筋はあまり進まないし
あんまり楽しめなかったな、敵側のキャラクター描写は不足していたのも大きい。
ストーリーの本筋を楽しむよりは
主人公側のドラマになっていた気がします。
原作はゲームなのでアニメにすると全然違うのはメディアの違いもあり
ある程度はしょうがないとは思うのだけど恋愛要素がなかったり原作ゲームのファンは楽しめない作りだったと思う。
作画は当時としてはとても綺麗だと思います。
劇中曲も中々だったかと
自分は原作ゲームのファンなんですけど、ゲームとアニメは違うものだな・・・と思いました。

投稿 : 2017/09/06
閲覧 : 336
サンキュー:

5

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