たわし(爆豪) さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
「粋」すぎるドラマにリアリティーを感じられない
よしながふみの「大奥」を読んだ時もそう思ったが、BL作家は世の不条理や儚さ危うさを描き、ダウナーな世界と人情噺が巧いには巧いが。。。
リアリティーを感じられない。
それは世の不条理を主人公たちの輝かしい人生の一部としてある種の美徳として美化してしまうからにほかならない。
世の不条理は本当に不条理であり、美徳でも何でもない人間の価値観のズレそのものである。
昭和はここに描かれているような一部のエリートで出来ているわけではなく、平成以上に暗い闇も必ず存在していただろう。
「人情噺」とは難しいもので、あからさまにしみったれた話や心温まる話を描いても人の心には響かない。
本当にさも実在したかのような「嘘のような誠」「誠のような嘘」の中にある「ゆらぎ」が人生ではないだろうか。。。
そういう意味ですこし「粋」が過ぎてお上品すぎている。
人間はもう少し俗っぽい生き物だ。